認知症の症状は、見た限りでは変化がない。

 

4年に1度のガスの使用状況の立ち入り検査(強制)の人が来て「お会いできませんでした」

という紙を郵便受けに入れていった。母上真顔がそれを読んでくれと言うので知った。

母上真顔は在宅していた。

 

紙の連絡先に問い合わせたところ「いま具合が悪い、と言われたので帰った」とのことだった。

 

母上は本当に具合が悪いというより「ガスの検査」の意味が「宇宙から来ました宇宙人」と同じぐらいわからないか、押し売りの類と勘違いして不安になったと思われる。ドアを閉めて追い出した次の瞬間、一切が記憶に残っていない。

「知らんよ。来んかった真顔」となります。

 

カレースプーンはまだ行方不明。

 

まだ生きていて本当に申し訳ございません。

花が咲いて役目を果たした植物が枯れていきます。

生きているという罪の意識で気分が悪くなります。