忘却 | 錆びた歯車

忘却

忘れる事は人の性。
頭の中の引き出しに鍵をかけるか否かは心次第。

いつも鍵を持ち歩いていればよいが、今日もまた一つと落としていく。

色々と歩き回ってまた拾えればよいが、もう同じ場所には行かないだろう。

人は前にしか歩けない。去りゆく物に『ありがとう』とも言えず。ただ忘却という本能のせいにする。

忘れてはいけないものはいくつも持てない。

けれども

『忘れたくない』の気持ちは常に頭を駆けている。

憂いと喜びを刻み、忘却の果てになお人は足を踏み出す。