先日BSのある番組で海外の街を散歩する・・・というような内容のものをしていました。
途中から観たのでどこの国かわからなかったのですが、
街の時計屋さんに入っていって、とても懐かしく思いました。
私の実家は時計屋でした。
時計の他に貴金属や眼鏡なども扱っていた
昔商店街によくあった、いわゆる「時計屋さん」です。
実際商店街にあった小さなお店で店の奥と2階が住まいでした。
時間が来ると少しずつずれつつもほぼいっせいに時を打ち始める時計。
夜中に用事で店に行くと昼間は気にならなかった
時計が時を刻む音がとても大きく響いていました。
昼間にお客さんが触ってうっかりオンになっていた目覚まし時計が
思いがけない時間に鳴ることもあり、
それこそ売るほど置いてあるものですから(笑)
母と「どれや~~」と探し回ったこともありましたね。
中学までしか出ていない・・・行かせてもらえなかった父は
それでも時計の修理の一級技能士でした。
愛媛の田舎の三男坊で、見知らぬ都会に出てきて
母と二人で小さいながらも店を持ち、
私と弟を、自分が行きたかったであろう大学まで行かせてくれました。
子供でしたから、当たり前のように思っていましたが、
この歳になり、自分の子供も大きくなると
それがどれだけ大変ですごい事かと考えることがあります。
いつも背中を丸めて作業台に向かい
小さい小さい部品を並べて時計を分解掃除していた父。
いつだったかポツリと
「田舎から出てきて友達もおらん、寂しいのう・・・」
と言っていたのを聞いたことがある。
お父さんがそんなことを考えることがあるなんて・・・
出産で里帰りしていた私に
「まだ産まへんのか?」と聞いた父。
それは父の誕生日でした(笑)。
私の長男はそれから一週間後に生まれましたが^^。
初孫が自分と同じ誕生日だったらな~と思っていたのでしょうね。
私の子ら、二人の孫をとても可愛がってくれた父。
その二人目が生まれた二ヵ月後に亡くなった父。
その子ももう高校を来春卒業するよ。
その後母と弟で営んでいた店も今はもうたたんでしまいました。
父は店をたたむのを見ずに済んでよかったなと思う。
今なら聞きたいことが沢山あるのに・・・お父さん。
田舎から出てきて、一級技能士の資格は働きながらとったの?
時計の修理ばっかり、嫌になることはなかったの?
寡黙だった父に、自分からも特に話しかけたりはしなかったけど
もっと色々聞いておけばよかった。
大好きだったと伝えておけばよかった。
ふとつけたテレビ番組で色々なことを思い出したり考えたりしました。
伝えたいことは後回しにせず、伝えておけよ。
父はそんなことを私に言いたかったのかな?なんて勝手に思っています。