今日は義理の母の一周忌でした。

去年まで義実家では、母と弟が二人で暮らしていました。


義理の弟には知的障害があります。

私が結婚する時に、そのように夫から聞いていたのですが、実際会った時に感じた印象は物静かな大人しい人、でした。

生まれてから、両親も兄である夫も、私には分からない大変さや苦労があったのだと思います。

そんな生育歴から、どうやら、色々なことをしないまま、大人になったようでした。


例えば、車の運転はおろか自転車にすら、危ないからダメということになり、自転車にも乗れません。



私から見た弟は、工場勤めもしているし、接してみると普通に受け答えしてくれるし、やってみたら色々とできるんじゃないか、と思っていました。

両親が健在な頃に、実家の近くで一人暮らしをさせてみたら?と夫が提案したことがありました。

その時にも、母は「あの子はダメよ。絶対できない。」と言っていました。

夫は両親が元気なうちに、弟が自立できるように、と考えていたのですが、いつも弟抜きでそういった話し合いをし、母が否定する、というパターンでした。

夫は弟の自立を目指していましたが、そういう話を母にする度に、考えたくない…と言われて、何も進展しないまま、3年前に父が他界してしまいました。


父が亡くなってから、母もケンカをする相手がいなくなってしまったからなのか、すっかり元気がなくなってしまいました。

さらに、可愛がっていた孫も海外に行ってしまったり、頼みの綱だった息子(私の夫)も転勤で遠く離れてしまったり…と、母にとってはショックなことが続きました。

そんな中でも、弟がいたことで何とか母は持ち堪えていたと思います。この子の面倒を見ないと!という気持ちを持てていたのではないかと。


頑張っていた母ですが、1年前に急に亡くなってしまいました。

そこから、夫は初めて弟にどうしたいのか、を聞いていました。いつもは母がいて、弟本人の気持ちを聞くことができなかったのでした。


今の家から引っ越すのは嫌だ。


今まで、私が知っている限りでは、自分の意見を言う事がなかった弟の強い意志でした。そこから、弟の一人暮らしがスタートしました。

数日、夫が日常の家事を教えたり、こまめに連絡して困ったことはないか?と尋ねていましたが、しっかりと一人暮らしできるようになりました。


今日は母の墓前で、弟さんは頑張って、しっかり一人暮らしできているよ、と報告しました。


私たち夫婦がずっと心配していた弟のこと。

弟も頑張ってくれて、絶対に無理だと言われていたことが、今出来ています。

加藤先生との出会いで、20年以上ずっと心配してきたことが、嘘のようです。本当に奇跡だと思います。


まだまだ私は出来ていないことだらけですが、加藤先生のお話をしっかりと聞き、実践していきます。

いつも、本当にありがとうございます。