ミノルタの repo-S です。

 

 

昨日テスト撮影を行ったのですが、撮影中に突然シャッターが切れなくなってしまうという不具合が発生してしまいました。テスト撮影中での不具合の発生だったのでプチパニック状態になってしまいました。

シャッターが切れなくなった時は大体フィルムの巻上げレバーも動かなくなるものなのですが、

今回の不具合は何故か巻上げレバーは動きフィルムを巻き上げることが出来るというちょっと変わった現象です。

つまりフィルムを巻き上げてもシャッターがチャージされずシャッターボタンを押してもシャッターが切れない。

だけど次のフイルムの巻上げはできてしまうという珍現象です。

このため何回でもフィルムは巻き上げはできるけどシヤッターは切れずに撮影できずにフィルムだけどんどん巻き上げてしまうという状態です。

要するにシャッターがチャージされないという状態なんでしょうね。

仕方ないので途中で自宅に戻りフィルムを装填したままで修理を始めまして修理完了後に動作確認してからテスト撮影を再開しました。

 

 

では分解した状態の部品取り機のシャッターユニットとボディを使って不具合の理由を説明します。

フィルムを巻き上げてシャッターボタンを押してもシヤッターが切れないという事はシャッターがチャージされないのが原因だろうと推測できます。

ではどのようにしてシャッターはチャージされるのでしょうか?

 

 

まず最初の状態ではシャッタユニットの下にあるこのレバーはこの位置にあります。

そしてフィルム巻き上げレバーを動かすとこのレバーは左の方向に動きます。

 

 

上の画像のレバーはこちらの画像の赤矢印のレバーと

一体になっており左の方向に動くと水色矢印のレバーを下方向に押し下げます。

 

 

フィルム巻上げレバーを目一杯動かしますとこの様に左に動きます。

その後フィルム巻上げレバーのスプリングの力でレバーは右に戻ります。

 

 

この様にこちら側のレバーを押し下げます。

 

 

水色矢印のレバーはこの位置に留まりシャッターがチャージされます。

赤色矢印のレバーは最初の状態の定位置に戻ります。

この水色矢印のレバーを定位置まで完全に押し下げないとこのような状態にはならず

戻ってしまいます。

 

 

このような状態に戻ってしまいます。

つまりシャッターはチャージされません。

 

 

つまり本来ならこのレバーがもっと左に動かないといけないのに手前で止まってしまっているため

上の画像の水色矢印のレバーを完全に押し下げる事ができずシャッターがチャージされないのです。

という事はこのレバーがもっと左に動くようになればシャッターがチャージされるようになるハズです。

 

 

因みに前板側面にある赤色矢印のレバーがシャッタボタン繋がっていて押し下げる事でシャッターが切れます。

 

 

シャッターボタンに連なるシャフトのこの溝の位置に嵌ってシャッターボタンを押すとシャッターが切れます。

 

 

さて、ではどうやってこのレバーがもっと左に動くようにするか?ですね。

力技でこのレバーを右に曲げてしまう方法もありますが…。

 

 

上の画像のレバーは赤矢印の溝に嵌っていてこの溝はフィルム巻上げレバーと繋がっています。

ですからフィルム巻上げレバーを動かすと左に動きます。

 

 

そしてフィルム巻上げレバーがスプリングの力でレバーが元の位置に戻ると溝も右に動き元の位置に戻ります。

 

 

実はこの溝は二本のネジでバーに固定されています。別部品になっています。

この溝の取付穴は楕円形になっているので溝の位置を多少左右に動かせます。

ですからネジを緩めて赤矢印の方向の左へ溝を移動させます。

 

 

この様に溝の位置を左に移動させることが出来ます。

画像は判り易いように左右にズラして画像を撮りましたが、実際には1mmかそれ以下を左に動かしただけです。

 

 

そうする事でこのレバーを更に左まで動かせるようになります。

 

以上のような作業をフィルムを装填した状態で底蓋を外して行いました。

すると見事にシャッターがチャージされてシャッターが切れるようになりました。

分解時に構造やシステムそして動作をちゃんと確認しておけば不具合が発生時に分解する前に原因の予測が出来る場合もあります。

 

テスト撮影時に最初はちゃんとシャッターがちゃんと切れていたのに途中から突然切れなくなってしまえばプチパニック状態になって動揺してしまい不具合発生直後には『え~なんで? フィルムがパーになっちゃうの?』とばかり考えてしまい冷静に判断できなくなってしまいました。

自宅に帰宅するまでの歩行中に冷静に考えられるようになり自宅に戻り作業机に対面した時には不具合の原因を予測できていました。

 

考え方を変えればテスト撮影中にこのような不具合が発生してくれて良かったとも言えます。

販売してしまった後でオーナー様が撮影中にこの不具合が発生してしまったら大パニックになってしまうでしょう。

ですから今後同じような不具合が発生しないように二本のネジを接着時で緩み止めを施しておきました。