昨年末フランスへと旅立ったヤシカ Half 14 が動作不良との事で帰ってきました。

 

 

修理のいらいというか、現地に到着して購入者さんが動作テストをしたらファインダー内の露出計の指針が全く動かなかったとの事。

そこで当方より『まず電池を挿入せずに、絞りリングを AUTO の位置にして、シャッターボタンを半押し以上の状態にしてみて針が動くかどうか確認してみてくれ』との打診をしてみたのですが返事はやはり『動かない』との事。

であればもう現物を診て見ない事には判らないので修理のために返品していただきました。

 

 

現物が手元に戻ってきたので早速軍艦を外して露出計のAE機構の動きを確認しようと絞りリングを AUTO にセットして

シャッターボタンを押してみると…。

動画のように全く動きませんでした。

ちなみに電池を挿入して動作確認をしてみたら露出計本体はちゃんと動作していたました。

そうすると『露出計の針が動かない』のではなく、AEの制御機構が動いていないという事になります。

因みに絞りリングがマニュアル設定の領域にある時は露出計の針はロックが掛かって動きません。

 

 

本来ならこちらの動画のように動きます。

電池が挿入されていませんから露出計的にはアンダーとなりファインダー内の露出計の指針がアンダーを表示するために機械的に上昇して振り切れます。

となるとシャッターユニット内の何処かでトラブルがある事になります。

発送するために梱包する前に最終動作確認の検査をした時は全く問題がなかったんですが。。。

やはり長距離の輸送時に何らかの衝撃をうけて動作がおかしくなってしまったのでしょうか…。

 

 

ということでシャッターユニットにアクセスしようとして前玉を外そうとしたら固まって動きません。

ゴムオープナーで必死に緩めようとしたのですが、前玉が回転せずになんと鏡胴がゴムオープナーと共回りしてしまいました!

その結果鏡胴の回転を止める為兼位置決めになる赤色矢印のピンをひん曲げてしまいもぎ取れてしまいました⤵⤵⤵

最悪です。

このピンは本来なら右側画像の赤色矢印のようになっていなければなりません。

こうなるとシャッターユニットを丸ごと交換しなければなりません。

とんでもない大仕事になってしまいました!!!

本当に最悪です。

 

 

本来の問題であったファインダー内の露出計の針が動かない件なんですが、

画像左の水色矢印のレバーが絞りリングが マニュアルの位置にあると黄色矢印のレバーにロックされて動くことが出来ません。

しかし絞りリングを AUTO の位置にセットされると黄色矢印のレバーが赤色矢印の方向に下がります。

そしてこの状態でシャッターボタンを押すと右の画像のように水色矢印のレバーが右に移動して AUTO 状態になるようです。

恐らく輸送中の振動等でこの部分の連携・連結が解除されていしまい露出計の針が動かなかったのだと思います。

たったこれだけの事だったのに。。。⤵⤵⤵

 

 

シャッターユニット交換のためにここまで分解するハメになってしまいました(大泣)

 

 

ヤシカ Half 14 のシャッター機構は正しく開閉させるための運動エネルギーが足りないようでちょっとでも油分が付着しているとそれが抵抗となってシャッター羽根が正しく開閉されなくなってしまいます。

かなりデリケートな部分です。

黄色矢印の部分が絞り羽根の開閉を、赤色矢印の部分がシャッター羽根の開閉を制御している場所です。

ここにベンジンを剥がし込みます。

 

 

そして更にデリケートというか厄介なのが赤色矢印部分にある二つのホイールの軸部です。

摩耗が原因なのかどうかほんのちょっとでも汚れているとこの軸部の抵抗でシャッター羽根がキチンと開かなくなってしまいます。

恐らく軸とホイールの穴の摩耗が原因ではないかと思っています。

ここの調整が非常に難しいのです。

何度も書いていますが、分解&洗浄等を施す事で正しく開閉するようにはなるのですが、このような良い状態をいつまで維持できるかが判りません。

運が良ければ数年、悪ければ数ヶ月でシャッター羽根が正常に開かなくなる可能性が濃厚なのです。

 

取り敢えず原因の究明と破損させた部分のリカバリーはめどが立ったので次回からは組上げて行きます。