もう一本の右側ケース入りレンズについてです。

 

 

こちらもまるで新品の様なMC W. ROKKOR-SI 28mm F2.8です。

アトムレンズ搭載の広角レンズです。

 

 

マウント部の状態を見ると傷一つなくまるでカメラ本体に取り付けられたことが無いかの様です。

 

 

シリアルナンバーは 1508779 です。


 

前玉は非常に良い状態を維持しています。

ここに手を触れる必要は無さそうです。

 

 

後玉には残念ながら表面側に矢印で指し示す必要が無い程の大きなカビ痕というか染みの様なものがありました。

しかしクリーニング液とマイクロファイバークロスで呆気なく除去出来てしまいました。

黄変はあまりしていませんでした。

 

 

後玉の方にアトムレンズが入っているのではないかと思ったのですが、色がそれほど黄色くないので不審に思いネットで調べたらどうやら中玉部分にアトムレンズが使われているようです。

 

 

銘板を外してみました。

が…。

前玉最外周のリングナットにカニ目スパナを掛けた痕がありますね。

私が過去にやったのかな?

 

 

ゴムオープナー前玉を外そうとしたら中玉と一体でゴロッと出て来ました。

MINOLTAはこのパターンが好きですね。

 

 

前玉の一番手前のレンズが外周のリングより飛び出しています!

これは傷つきやすいので注意が必要です。

 

 

中玉の一番後ろのレンズも飛び出しているので注意が必要です。

 

 

前玉と中玉を分離します。

 

 

中玉を分離できました。

これから紫外線病棟へ入院させるのですが、例のレンズの飛び出し部分が非常に気になります。

 

 

という事でこのようにしてレンズオープナーでレンズを保護します。

 

 

問題のアトムレンズなのですが…。

ほぼというか全くに近いレベルで黄変しておりません。

それでも念のため紫外線病棟へ入院させます。

 

 

本体の外観も非常に程度が良く、新品と見紛うばかりの状態を維持しています。

フォーカスリング(ヘリコイドリング)の動きも非常にスムースなのでこれらに手を加える必要はありません。

こうなってしまうと現在にできる作業は無く、中玉の退院待ちとなってしまいます。


 

中玉を退院させました。

まだ若干黄味がかっているようにも見えますがこれは光の加減であって実際のいろはもっと透明に透き通ています。

アトムレンズでこの程度なら充分じゃぁないでしょうか。

 

 

レンズユニットを組付けようと思ったら絞り羽根に油染みが…。

 

 

ベンジンを垂らして除去しました。

 

 

青色LEDの透過はこの様な感じです。

流石は新品並みの品質です。

 

 

これにて完成です。

ケースの中には純正のフードも入っていました。

今回は程度がとても良かったのでフォーカスリングまで分解する必要は無かったので無限遠のピントの再調整は行いませんでした。