キヤノンのキャノネットQL17-Lの続きです。

 

 

昨日本件のこの続きの記事を書こうと思っていたのですが、オリンパスPEN-Dをテスト撮影した現像後のデータが送られて来たので急遽そちらを優先して記事にして投稿したため、こちらの記事が遅れてしまいました。

しかし今回のPEN-Dのテスト撮影結果は今までになかった非常に有意義な結果となり私にとって大変参考になる結果となりました。

 

 

さて、前回ではようやくボディとユニットを分離する事ができました。

あわよくばユニットから露出計だけを外して交換できないかと算段しているのですが…。

 

 

ユニットを裏返してみると沢山の電線がウジャウジャしています。

各線を追跡していくと露出計には赤と青の電線が一本ずつ接続されています。

この配線を外を取り外せば露出計単体を交換できそうですが…。

露出計の不良の原因が露出計本体ではなくcds素子の劣化が原因だとすると完治しません。

 

 

そして露出計本体にはこの様に可変抵抗が付いていました。

この可変抵抗の抵抗値(Ω)値を計測してみたら本体の方の可変抵抗の抵抗値(Ω)より高かったんですよね。

この抵抗値を変化させることによって露出計の感度をある程度調整できます。

ですが…。

例えば正常値がF11の時にF4と3段階も違っている場合にこの可変抵抗の抵抗値を動かしてF11にすると今度は正常値がF2.8のような暗い時には連られてF4とかに引き上げられてしまう可能性があります。

なので…。

 

 

閑話休題

 

沈思黙考…。

 

であれば本体に付いているシャッターユニットの1/4秒が正しく動けば良いのではないかと考え方を変えてみます。

幸いな事にニューキャノネットは絞りユニットがシャッターの前側にあるのでシャッターユニットの前にあるのでシャッター羽根を洗浄するかの如くベンジンを流し込んだらひょっとしてベンジンがスローガバナ迄到達できるかもしれません。

まずはベンジンで洗浄を試みて

それでも駄目だったら次の手として部品取りのユニットとの融合を考えてみます。

因みに…。

cds素子の樹脂の部分が完全に割れてしまいました。

仕方ないので強力なエポキシ接着剤JBウェルドを使って再度接着を試みます。

 

 

画像のようにフィルム巻上げレバーを仮付けしてベンジンを流し込んではシャッターを何度も切ってから脱脂綿で汚れたベンジンを拭き取(吸取)ります。

これを何度も繰り返します。

初めてベンジンを流し込んだ直後1/4秒と思われる動きをしました。

おおヨシ!と思ったのですが、ベンジンが乾いてくるとシャッターは1秒どころか開きっぱなしになってしまいます。

これはよい兆候です。

シャッターに悪影響を及ぼす油分が溶け出してきた結果だと思えるからです。

この連続した動作をしつこく繰り返すことで遂に1/4秒が安定しました。

そうなったら最後の仕上げとしてシャッター羽根と絞り羽根に残っている油分をベンジンを含ませた綿棒で拭き上げます。

 

 

シャッター&絞り羽根を表裏から最終清掃をする前に裏蓋を取り外します。

通常はこの様な作業はしませんが、裏蓋の下部両角に深刻な擦れ傷がありまして部品取りの裏蓋と交換が必要だからです。

 

 

革を剥がして3本のネジを緩めてハイ分離

と思ったらクイックローディングシステム(QL)の一部が裏蓋に纏わり付いて分離できません。

 

 

どこを探してみも緩めるようなネジがありません。

どうやら裏蓋と連結している部分を斜めに抉じって外すしかありません。

力技ので部品が変形しないように注意です。

コレ、かなり難しいです。

 

 

ようやく取り外せました。

左右下角部が擦れ過ぎて地金が露出しています。

 

 

最終清掃後のシャッタースピード羽根の前面です。

 

 

後面です。

この結果1/4秒は完全復活しました。

またその他の速度も全てスムーズに動いています。

cds素子に使用したエポキシ接着剤JBウェルドは24時間硬化型なので完全硬化までこれ以上作業をすすめられません。

本日はこれにて終了です。