ここしばらくはあまりの暑さにカメラをいじる気になれませんでした。

気分がが乗らない時に作業をしてしまうと失敗して破壊してしまう確率がきゅうじょうしょうするのでやる気が無い時は作業を行いません。

 

先日ドイツから返品されて修理を依頼されたヤシカのハーフ17はたまたま持ち主の友人が日本に旅行に来ているので彼らが滞在している東京のホテルに送ってくれとの指示をいただきました。

私が負担する送料を慮(おもんばか)ってくれての指示だったのでしょう。

非常に助かりました。

 

実は他にも販売したカメラが動作不良で再修理の依頼が有ったり、販売が決定したので発送前に動作チェックしたら不具合が発生して再修理となった物などどちらかというとマイナーな再修理というか再調整のようなことを行った案件が続いたので今回はそれらを記事にしていきたいと思います。

 

 

最初はキャノンのデミEE17です。

ヤフオクに即決価格をのみを提示して出品したのに5日ほどで売れてしまいました。

国内でしかも定額での出品は初めてだったので試験も兼ねてかなり安めの金額を設定していたのですがまさかたったの5日で売れるとは思いませんでした。

無限遠のピントの再調整をして

テスト撮影までして

購入後30日間無料修理対応

となていたのですから解っていただける人にはなりお得な金額だったと思います。

しかし、発送後しばらくしてから購入者様より『マニュアルでBにした状態で絞りをF1.7にしてもF8程度の開度になってしまう。またマニュアルで絞りをF8にした時、最も絞られた状態になる。』との症状を指摘されたので修理を受け付ける事となりました。

AUTOは正常でマニュアルだけまともに動かないとなるとシャッターユニット=前板を丸ごと交換になるかな?

等と考えていたのですが。。。。。

いざカメラが届いたので症状を確認してみたのですが、『マニュアルでBにした状態で絞りをF1.7にしたらチャンとF1.7の開放になる。またマニュアルで絞りをF8にした時はチャンとF8になるし、F16にすると最も絞られた状態になる。』でした。

つまり正常に動作していました。   

念のためにAUTOの状態も確認しましたがこちらもキチンと動作しています。

一体全体どういうことなのでそうか?

より詳細な状況が知りたくて購入者様に連絡を入れたのですが未だに返答がありません。

このまま返送するべきかどうか悩んでいます。

 

 

次はヤシカのLynx-14です。

こちらは売れたので海外に発送する前にもう一度動作状態を確認したのですが、露出計の動きがどうにも怪しい。

今年の5/26にも露出計の動きがおかしかったので二度目の分解修理を行っています。

ですから今回が三回目の修理です。

 

 

このカメラにはこの様に鏡胴部に露出計の電気の端子・接点があります。

これがシャッタースピードや絞りのダイアルと接触していてその位置によって抵抗値が変わり露出計の針が動くようです。

 

 

画像が後家てしまいましたが矢印の所にある接点はASAダイアル用です。

どうやらこれらの接触があまりよろしくないようです。

 

 

右側の黒いリングが左の銀色のリング入ります。

 

 

嵌ってこの様な形になります。

しかしここの隙間が大きくなってガタが出てくると接点の接触が悪くなるというか回転全域で均等に接点が接触出来なくなるようです。

そこで部品取り機を分解してこれらの部品を取り出して色々と組み合わせを変えてみて一番ガタが少ない状態を作り上げます。

そして三つの接点を接点クリーナーで洗浄しました。

これでまぁ一応はキチンと動くようにはなったのですが…。

ヤシカクオリィティですからねぇ⤵⤵⤵⤵⤵

 

 

次はレンズ単体です。

キャノンのFD35㎜ F2レンズです。

その中でも貴重な凹面れんずです。

S.S.C.ではありません。

このレンズについて問い合わせがありました。

曰く『このレンズのレンズは黄色くなっていないか?凹面か凸面か?』と。

最初は何を言っているのか意味が解んなかったのですが…。

『コレってもしかしてアトムレンズなのか?』と思いまして調べてみたら…。

やはりアトムレンズでした!

そこでレンズを精査してよ~く見ると黄変がありました。

 

 

そこで紫外線を照射する事にしました。

黄変しているレンズはどうやら後玉側にあるようなので後玉を取り外して照射します。

 

 

まる二日間紫外線を照射した結果この様になりました。

 

 

アトムレンズが含まれていると思う後玉もこの様になりました。

黄変は完全に除去されたでしょう。

 

 

続きましてもう一台のキヤノンデミEE17です。

こちらは『露出計が正常に動作していない』との理由でアメリカより返品されました。

海外との取引の場合はクレームが入った場合私は基本的に是非もなく即刻に私の方から返品を申し入れます。

言語や文化、考え方が違うので不毛な討論を行うだけ結果的に時間の無駄な浪費になてしまいます。

それよりも即刻にこちらから返品を申し入れることで購入者からの印象が良くなり返品の手続きにも協力的になってくれます。

ただ、往復の送料はこちらの負担になるので約一万円の損金となってしまいます。

ただ、修理をしてから再び販売に出せるわけですが。

 

さて症状を確認してみると露出計の指針の動きがF5.6から上の領域の動きがおかしいです。

この対処方法として

露出計に付いている可変抵抗の抵抗値を下げることで反応を良くする

露出計の針が何かに引っ掛かっていて動きが悪くなっている

受光部のcds素子が劣化している交換する必要がある

等が考えられるのですが、露出計ユニットを丸ごと交換する必要があるかもしれません。(その可能性が高い)

 

という事なので本格的な修理になりますので今回とは別の記事にさせていただきます。

修理の際に無限遠のピントの再調整も行います。

そして修理完成後にテスト撮影も行います。

 

という事で発送前に動作の最終チェックを行って確認していてもクレームが入ってしまう場合があります。

これは私個人が一人で検品しているために『修理してテスト撮影まで行ったんだから問題無いハズ』という無意識の先入観が原因かもしれません。

また、生産されてから60年近く経過してしまった中古品ですから、運送中の振動や衝撃で突発的に故障する可能性もあります。

または購入者様の勘違いなんてこともあります。

しかしいずれの理由にせよ私は覚悟の上で古いカメラを修理販売しているわけですからアフターサービス(バックアップ)必須となりますので真摯に対応しなければなりません。

もちろんご依頼があれば修理もお受けします。