ペトリのカラー35 シルバーボディです。
昨日からの続きです。
いよいよ完成に近づいてきました。
懸念される露出計の動作に付いてほ現時点で確認したところ、
当初はバッテリーチェックはO.K.だったのですが、フィルムを巻き上げてシャッターをチャージしても露出計のスイッチがONになりませんでした。
電池室の隣にあるON/OFFスイッチの接点の接触不良が原因でした。
現時点ではASAダイアルを回転させるとそれに比例してメーターの針が動くので露出計はちゃんと動作しています。
ただ精度につてはまだ確認できていません。
革を貼ります。
新しいモルトを貼り付けます。
このように仕上がりました。
こちらはオリンパスペンS/D用の市販モルトキットを加工して使っています。
軍艦にあるロゴの Color の文字の中の o の黒塗装が少し剥がれているので墨入れを行います。
墨入れ完了です。
フィルムカウンターのインジケーターを取り付けます。
マイナスネジのため難易度がかなり上がっています。
ネジをドライバーに固定するために使った接着剤の痕が見えます。
軍艦を載せる前にシャッターボタン上部に必ず矢印のピンを入れておかないとシャッターが切れなくなります。
軍艦を載せてもシャッターダイアルが反応せずに変速しません。
改めてチェックしたらシャッターダイアル(画像)は1/250秒に設定しているのに
こちらのシャッター変速リングをB開放に設定していました。
各々反対の設定状態です。これでは動作するわけがありません。
正しい状態に修正して軍艦を再搭載します。
軍艦が載りました。
シャッターダイアルも動作するようになり正しく変速します。
軍艦が載ったことによりシャッタースピードと絞り値を変更できるようになったのでこの時点で露出計の精度がチェックできるようになりました。
セコニック L-188を使って精度を比較したところ電圧1.564Vの電池で明るい所でも暗い所でもほぼドンピシャでした。
フィルムカウンターはちょっと指針がズレていますがちゃんと動作しています。
フィルム巻上げレバーの下にあるリングナットの取付部が軍艦の上部に若干ズレており、カニ目スパナが入りません。
仕方がないので両党グラインダーでカニ目スパナ先端を画像のように加工しました。
おかげで何とか締め付けることができました。
フィルム巻上げレバーを取り付けます。
側面の軍艦取付ネジを締め付けます。
フォーカスリングの黒い部分が一部剥がれているので(画像左)
ブラックボディに取り付けていたフォーカスリング(画像右)に交換します。
フォーカスリングを取り付けました。
この個体はシムワッシャーが入っていませんでした。
完成です。
今回はフォーカスに関連する全ての歯車にモリブデングリスを塗布したためフォーカスリングの回転が非常に軽くて滑らかになりました。
またASAリングにもモリブデングリスを塗布したためこちらも回転が非常に軽くて滑らかになりました。
過去に5台ほどペトリカラー35を分解・修理をしてきましたが今回が一番の仕上がりとなりました。
そもそもこの個体が外観とは裏腹に内部が思ったより程度が良く素性も良かったからこの結果に至ったと思います。
レンズの状態も非常に良いし露出計の精度もかなり正確なので無限遠の再調整を行った事と相まってテスト撮影の結果がとても楽しみです。