ヤシカのハーフ 14です。

 

 

今回は分解でも組立でも修理でもなく『改造』になります。

この時代の露出計の電源にセレンではなく水銀電池(当時)を使っているカメラは露出計の光量の明るさを検出するセンサーとしてcds素子というものを使っています。

cds素子 = フォトレジスター = 光依存性抵抗とも呼ばれています。

cds素子は光の明るさの増減によって電気抵抗が変化します。

cds素子に当たる光の量が多くなるほど電気抵抗が小さくなります。

この特性を利用して露出計の光センサーとして使っています。

cds素子が壊れているという事はあまりありませんが、半世紀以上前に作られた物よりも現代の新品の方が反応とかの性能が上がっているのではないかと思い交換してみます。

私はこの方法で過去に何回かcds素子を交換しています。

 

 

ハーフ 14の銘板というかレンズの前玉をカバーするリングとでも呼ぶべきでしょうか。

このリングの上部にある透明の丸い部分の中にcds素子が入っています。

 

 

裏返しました。

緑色のビニールテープを抑え込むように取り付いている真鍮のプレートを外します。

 

 

cds素子が出てきました。

二本の線のハンダを取ります。

 

 

コレがオリジナルのcds素子です。

 

 

そしてコチラが新品のcds素子です。GL5528という番号で呼ばれています。

オリジナルは金属のカバーの中に入っていますがこちらは剝き出しの状態です。

 

 

 

形状を比較してみるとかなり違います。

 

 

電気抵抗の変化を見てみましょう。

光が少ない(暗い)状態では2.339Ωと表示されました。

 

 

光が多い(明るい)受胎だと490.0Ωと抵抗値が下がりました。

このように光量が多く(明るく)なるほど電気抵抗は小さくなります。

 

 

剝き出しのcds素子のためにカバーを作ってみます。

寸法的にかなり難しく作れないかもしれません。

使う材料はプラスチックパイプです。

外径6.5mmで内径4.7mmですから肉厚は0.9mmとなります。

 

 

最初はアルミのパイプを使おうとしたのですが通電するため、もしcds素子の電線と接触してしまうと短絡してしまう可能性があるために樹脂製にしました。

今回はパイプの長さを約3.0mmに切断するためにパイプを黒く塗って3.0mmの位置にケガキ線を引きます。

 

 

 

パイプの外径は6.5mmですがcds素子が入る穴の径は5.8mmなので外径を0.7mm細くするために削らなければなりません。

そこでプラパイプをボール盤のチャックに咥え込ませてから回転させながらスクレーパーをカッターとして自分の手を治具にして外径を削ります。

 

 

少しずつ削ってみては穴に入るかどうかチェックして穴に入るまで慎重に削っていきます。

削った部分のプラパイプの肉厚は計算上0.4mmと極薄になるため二回も失敗して破壊してしまいました。

成功すると画像の様に段付きになります。

 

 

オリジナルの外径6.5mmの部分を2mm程度残してカットします。

 

 

そうすると穴の外周の溝の径が6.5mmなので丁度ここにハマります。

 

 

次にcds素子です。

電線コードが裸なので熱収縮チューブを被せます。

 

 

ライターで熱を加えてチューブを収縮させます。

 

 

もう片方にもチューブを収縮させて絶縁させます。

 

 

そのcds素子を自作したカバーの左側からcds素子の電線部分から差し込んでいきます。

cds素子の外径が5.0mmでプラパイプの内径が4.7mmなのですが、軽く押し込むだけで入ってしまいます。

ただし、押し込んだ関係でプラパイプの外径が少し大きくなってしまったので穴に入らなくなってしまいました。

しかしすでに肉厚があまりにも薄くなっているため現状では削れません。

完成後に微調整します。

 

 

cds素子の表面とカバーの端部が面一またはcds素子ほんの少し出ている状態にします。これ以上押し込むと多分カバーが割れてしまいます。

 

 

カバーを裏返してcds素子の裏面とカバーでできた空間にエポキシボンドを充填します。

 

エポキシ接着剤を使用してしまったので乾燥&硬化のために一晩放置します。

5分間硬化型であっても一晩時間をかけた方がよいです。

 

ということで本日はここまでとなります。