ヤシカ ハーフ 14です。

分解の続きです。

後玉を外します。
ですが、後玉の周囲にモルトが貼り付けられていたためそのモルトが無水分解した際に金属を腐食させてしまったためにガッチリと固着してしまい一筋縄では緩みません。
一応、昨夜の作業終了後に浸透防錆剤のCRC3-36を大量に噴霧しておいたのですがビクともしません。

カニ目スパナの爪がより深く後玉に掛かるようにレンズを一枚外します。
それでもカニ目スパナが掛かる部分の肉厚が薄いため一歩間違えると後玉が破損します。

そして前板を万力(バイス)に挟み込み通常使用しているカニ目スパナよりも頑丈なカニ目スパナを使って頭のこめかみの血管が浮き出るつもりで力を込めるとなんとか無事に緩みました。
緩んでくれてホッとしました。

まだまだ更なる苦難が待ち受けています。
前板とシャッターユニットを接合しているナット(矢印)を緩めなければならないのですがコイツがメチャクチャ硬いんです。
ココがこのカメラの作業の天王山です。
このナットが緩めばこのカメラの分解・修理の約6割が終わったようなものです。

手に力をかけ過ぎてカニ目スパナの端が手のひらに食込んで痛いので軍手をして
渾身の力をかけて必死に緩めたら何とか回ってくれました!
これはもう修理とかいうレベルではなくレストアです。
過去にこのナットの緩めるのに失敗して二台分の前板を破壊してしまいました。
ネットで調べてもこのナットの固さについては書かれていないので、他の方はどのように工夫しているのでしょうか。
もっともヤシカ ハーフ 14をここまで分解・組立をした記事を殆ど見ませんが。
とにかく掌が痛くてたまりません。

ネジが緩んだら取り外す前に矢印のEE連携レバーを先に外します。

この固かったナットの上にモルトが貼ってあったようです。
こんな所にモルトを貼る意味が解りません。

前板と分離するとシャッターユニットの裏側はこの様になっています。

二枚のリングが入っています。
ハーフ 14がハーフ 17と最も違う部分がここです。
ハーフ 14はナンと絞り羽根を持っています。
動画の様に絞り羽根が開くとシャッター羽根が見えます。
動画はフィルム室側から見ているのでシャッター羽根の後ろに絞り羽根があることになります。
この絞り羽根はマニュアル時のみ動作(開閉)します。AUTO時は開放となります。
絞り羽根とシャッター羽根にベンジンを流し込んでみましたがどうにも動きがスムーズになりません。
シャッターユニットから各羽根を取り出して洗浄します。
シャッターユニットについている矢印のシャッターレバーを取り外してから銀色の三本のネジを緩めます。
各羽根の位置が判るようにバラバラにならないように慎重に外したらカバーの方にこんな部品が付いていました。
歯車部の位置関係が判らなくなってしまったので後ほどもう一台を分解して確認します。
こちらは絞り羽根です。
油分がまだ残っていますね。
次はシャッター羽根になりますが
形状が全く同じと思われるプレートがもう一枚出てきたので片方に着色して取付順序が判るようにしておきます。
シャッター羽根には小さな羽根が付いていますね。
それと矢印の位置に小さなスプリングがある事を覚えておいてください。
こんな極小のワッシャーのような羽根?がありました。
絞りとシャッターに分けてベンジンに漬け込んで洗浄しま。
さぁ、それでは組み上げていきます。
まずはシャッター羽根から。
仕切りのプレートを取り付けて
絞り羽根を都市付けます。
矢印の位置にあった小さなスプリングの爪を両方の絞り羽根に掛けます。
ネジの穴の位置にスペーサーとなるシムワッシャーを乗せてから蓋となるプレートを乗せて三本のネジで締め付けます。
先程確認用に着床した部分をシンナーで拭き取ります。
バックプレートを取り付けてからシャッターレバーを取り付けます。
サラッと書いてしまいましたが、各部の位置合わせ等のセッティングがかなり難しいです。
ようやく完成しました。
シャッター羽根の分解・洗浄・組立は神経を集中させないといけないのでとても疲れます。
羽根を分解して洗浄したおかげでとてもスムースに開閉動作をするようにはなったのですが、巻上げレバーでシャッターチャージしてシャッターを切ってみるとシャッター羽根は開きません。
この時点でシャッター羽根が開かないという事では残念ながら復活できる可能性がかなり高まりました…。
本日はここまでです。