コニカのアイ3です。

 

 

この個体は前回の突然動作不良になり再分解した個体とは別の個体です。

こちらは無限遠の調整を行っていなかったのでまずは確認してみます。

 

 

無限遠の調整には測定の基準となるピントグラスが必要になります。

乳白色(半透明)のアクリル板に格子状に細かくカッターで傷を付けてその傷に墨入れをした自作品です。

 

 

そのピントグラスをフイルム室に往生テープで固定します。

ピントグラス全体をテープで覆います。こうすると緑色になって見やすくなります。

 

 

被検体を三脚にセットします。

 

 

こんな風に緑になって黒い格子がとても見やすいです。

スマホのオートフォーカスで撮影しているので無限遠が合っているように見えますが違いますから。

 

 

デジカメを三脚にセットします。

 

 

光学ズームを最大にします。

そして軸線を可能な限り合わせます。

 

 

そしてマニュアルフォーカスにセットします。

すると液晶画面に無限遠のピント加減を見ることができます。

見た感じ合っているようですが撮影します。

 

 

撮れた画像がこちらです。

若干ボケてますね。

 

 

銘板リングを外します。

cds素子の配線が短いのでハンダで外します。

このカメラの作業で一番やりにくいのがコレです。

 

 

鏡胴を外します。

 

 

フォーカスリングを外します。

が、その前に現在の無限遠を示す『合わせマーク』をケガキ針で書いておきます。

 

 

 

矢印のネジの左側に二本の線が見えるはずです。これが『合わせマーク』です。

そしてこのネジが前玉とフォーカス用のヘリコイドを連結させていますのでこのネジを緩めます。

逆ネジなので注意!

そうすると前玉とヘリコイドの連結が外れ前玉がフリーになります。

 

 

このようにデジカメの液晶画面を見ながら前玉を右または左に回してピントを合わせます。

ピントが合った場所で念のため撮影してデジカメに取り込みます。

 

 

これがデジカメの画像です。

調整前よりも格子がよりシャープに写るようになりました。

 

 

『合わせマーク』の位置が動いているのが判りますでしょうか?

以前より上の方(右回転)にズレました。

 

 

逆ネジを締め付けてみたらわかりやすいですかね。

 

 

なお調整前に念のために付けた『合わせマーク』は残しておくと次回に分解した人が勘違いしてしまうかもしれないので黒マジックを塗って決してから新たにケガキ張りで『合わせマーク』を付けておきました。

 

 

ネジの緩み止めに接着剤を使ってしまったので本日はここまでです。

 

けっこう無限遠てズレているものなんですね。

と言うか…。

以下はあくまで個人的な推測なんですが、

メーカーは出荷時にそこまで神経質に調整していなかったのではないでしょうか。

そもそもがゾーンフォーカスですから撮影者は精密なピント調整をできませんし

この手のハーフサイズカメラで無限遠を使って遠景を撮影する機会は少ないと思います。

安く手軽に撮れるのがハーフサイズカメラの良さなのではないしょうか

ですから無限遠の調整を厳格にするよりも多少甘くして生産性を上げてコストダウン化して販売価格を少しでも下げた方が購入者には喜ばれたのではないでしょうか。

それに、もし当時の工場の工員さん各員に無限遠の調整のためにコリメーターを用意したとしたらとんでもない金額が掛かったのではないかと思われます。

 

さて、次回はヤシカ ハーフ 17の上位機種を分解してみたいと思います。

気が重いですが⤵