ヤシカのハーフ 17です。
前回の続きとして今回はモルトの貼り替えから行っていきます。
なぜこんなタイミングでモルト貼りなのか?と思われるでしょうが、現在ボディ本体がこのような状態のためモルト貼りの作業がやりやすいのです。
それとボディ本体を交換してしまうからです。
下側がオリジナルで上側が交換用のボディ本体です。
表側は見た目変わらないのですが…
裏側が錆と腐食があまりにも酷いので部品取りとなったボディ本体と交換します。
ところがよく見たらフィルムカウンターの色が違います。
おそらく黒い方が後期型になると思われます。
そして蓋の開閉レバーの付いている部分も色が違います。
おそらくメッキの方が後期型かと思われます。(ハーフ 14もメッキだから)
数字のフォントが大きい銀色のフイルムカウンターの方が良いだろうし、蓋の開閉レバーの部品の黒い方はラッカーシンナーが付いたら塗装が溶け出したような感じがしたのでメッキの方へそれぞれ交換しました。
と、その前にヤフオクで落札した露出計が届きました。
セコニック(SEKONIC)のL-188です。
現在、修理の終わったカメラの露出計が正しいかどうかをチェックするために使っているミノルタのスポットメーターは光の受光角が1度とあまりに狭くカメラの露出計の値と差異が発生する可能性があるかもしれないのでもっと受光角の広い露出計が欲しかったのです。
このL-188は受光角が60度と広いのと使用する電池がLR/SR44電池だったので落札しました。
本日届いたので電池を入れてテストに使ってみようとしたら…。
電池のプラス・マイナス端子どころかバッテリチェックボタンや測定スイッチの接点まで全て腐食して粉を吹いていました⤵⤵⤵。
値段がかなり安かったし、動作確認をしたような形跡がなかったので「まさかな」とは思っていたのでしたが案の定のジャンク品です。
せめて「電池室に腐食があります」とか説明して欲しいと常日頃思っております。
とうことで取り外した各端子をCRC 3-36に漬け込みます。
そしてヤスリで表面をこの様に磨きます。
ですが、ヤスリ掛けの最中に左のぼっちがもげて取れてしまったのです。
直径2mm程度の極小なのでハンダで固着するのにエライ苦労しました。
結局無事修理は成功したのでL-188はキチンと動作すようになったのですが3時間ほど浪費してしまいました。
閑話休題
ハーフ 17に戻ります。
一部に幅2mmという中途半端なモルトがあるので自作で切り出します。
画像のようなカッター(裁断機?)を使います。
右上の青が濃いツマミ部分に円盤カッターが付いています。
盤面に目盛りが付いているのでそれに合わせてカッターが走る端面からモルトから2mmほど突き出してツマミを押し付けるようにして上から下に動かします。
するとこの様に一定の幅で直線的にカットできます。
モルト貼り作業は軍艦と底蓋を外した状態で行うとやり易くなります。
貼り替えました。
この個体は過去にモルトを貼り替えられていたようで一部はまだ活きているのでそのまま使用します。
次にセレンと露出計を繋ぐ裸線を普通の電線に換えます。
緑色のコードに換えました
コードのハンダ付けした部分の手前を接着剤でセレンに止めてコードが引っ張られた時のハンダ部での断線を防ぐようにします
日付がありますね。1967年製のようです。
試しに電圧を測ってみました。
光量によって違ってくると思いますが0.3Vとは思っていたよりかなり低いですね。
露出計への通電性をアップするためなんでしょうか。
こんな短距離で結線されているのですがこれも裸線です。
しかも切れかかっています。
なのでココも緑のコードにこうかんします。
この小さなバネが爪に引掛けようとしても引っ掛かりません。
なのでエポキシ接着剤で固定します。
後の赤札の部分にもエポキシ接着剤が付いてしまったので拭き取ります。
二カ所に接着剤を使ってしまったのでこれ以上作業を進められません。
乾燥のため一晩置きます。
今回はここまでです。