もし minolta HI-MATIC C の購入を考えている方がいらっしゃいましたら、レンズが飛び出した状態の個体もしくはレンズが飛び出した状態の画像がアップされている物を購入した方が安全です。
前回説明したようにレンズが沈胴している状態で長期保管さていると腐蝕で固着していてレンズが飛び出さなくなっている可能性があります。修理には全バラする必要があります。
このカメラの構造はそれほど複雑ではないので分解&組立は簡単です。
故に玩具チックな外見と相まって個人的にチープな雰囲気を感じてしまいます。
果たして実際に撮影したらどんな感じになるでしょうか?
今回使用したフィルムはゾーンフォーカスなので
Kodak ULTRAMAX ASA400
電池は 625 電圧 1.503V です。
実は最初の数枚はカメラ本体のASA設定を100にして撮影してしまいました。
露出が2段階オーバーになるのですが何故かちゃんと写っていますね。
これもASA100で撮影
これもASA100です。ちょっとピンボケ。
すみません、何故か上下が逆になっていますがこちら側ASA400で撮影です。
こちらはASA100で撮影。すごいキレイ。
そしてこちら側ASA400です。日陰の下でしたから実際はこんな感じでした。
でも上の映りの方がキレイですね。
ASA100です。被写界深度が浅いため後がボケています。
ASA400です。
ASA100です
ASA100です
偶然ではありましたが日陰の多い場所や曇りで暗い時などはASA感度を下げて、つまり露出オーバー気味にさせて撮影する方法もあると云う事ですね。
今回はもう一つ実験をしています。
このカメラには お天気マーク と 曇りのマーク があります。
お天気マークに合わせるとシャッタースピードが 1/250秒に
曇りマークに合わせるとシャッタースピードが 1/30秒に
なります。それ以外のシャッタスピードはありません。
あとピント調整が後の赤い柄の部分、4段階しかありません。
この様に林の中のような日陰の場所で
お天気マークで撮影
こちらは曇りマークで撮影
明らかにこちらの映りが良いですね。
こちらはお天気マーク
こちらは曇りマーク
今度はお天気マークの映りの方が良いですね。
ここからはASA400で普通に撮影しました。
ハッキリ言って凄い解像力です。
1m位に接近して左の水が出ている龍にピントを合わせるつもりで撮影したら上手く後がボケてくれました。
今度は逆に真ん中辺りを意識してピント合わせ被写界深度を利用して全体的にピントが合うように撮影しました。
イイ感じに写ってくれました。
テスト撮影前は玩具チックとかチープな感じがするとか言ってバカにしていましたが実際に撮影してみらそれがとんでもない誤りだったと反省しました。
ピント調節も4段階しかないのでピンボケするだろうと予測していたのですがまさかここまでシャープに写るとは…。OLYMPUS Pen D3 並みですね。
これがミノルタのROKKORレンズの底力なんですね。
こんなに素晴らしい映りで見た目も可愛らしく軽量で持ち運びに便利なのに巷で損哀感が薄いのは、沈胴状態でレンズが固着してしまいまともに可動できる個体が少ないからなのではないでしょうか。
また、今回はASA感度やシャッタスピードを変更(ただしこのカメラの場合)することにより映りが変わることも理解できました。
前の人が修理に失敗し、腐蝕による固着や電気の短絡でボロボロ状態だったカメラでもキチンと再生してあげればここまでの能力を発揮する事が出来るようになるという事でした。