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柳家三之助 「堀の内」
柳家小三冶 「長屋の花見」
仲入り
柳家小三冶 「死神」
会場:博多イムズホール
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好きすぎて、メモもせず感動の余韻を宝物のように愛しんでいたら、
あっという間に2ヶ月経ちまして。
もうよく覚えていませんが、残っている記憶だけでも書き留めておきます。
記憶違いがあったら、ごめんちゃい m(_ _ )m
弟子の才気溢れる三之助さん。師匠と弟子ってよく似てますね。
噺は粗忽者のお話。
そして小三冶師匠の登場
マクラに期待が集まるのはしょうがない。
季節柄、桜餅の葉っぱを食べるか食べないかの話。
15分くらい話して、「長屋の花見」が始まる。
あれえ、なんかマクラがフツーと思ったら
主催者もそう思ったらしく、仲入り中に楽屋で「今日は短いですね」かなんか言ったらしい。
その一言で火が点いた師匠
メラメラ
再度登場したら・・・待ってました!さっそく記録的に長いマクラが始まりました。
(ようゆうた、でかしたぞ、主催者!グッジョブ
)
こちとら、マクラが楽しみで熊本くんだりから新幹線でやってきてるんだい。
新潟の落語会へ新幹線で移動中に、3月11日の震災が発生。
揺れまくる車両、もし橋げたから新幹線が落ちたら、
福岡で皆さんとお会いすることはありませんでした、とおっしゃる。
停車後も何時間も待たされ、ようやく高架路を歩いて駅に着くと 乗客で大混雑。
なんとかタクシーを捕まえて家に帰ろうとするが、今度は大渋滞。
・・・当日の細かい描写に、落語会ということを忘れて、ほおと聞き入りました。
それから帰京した師匠、TVで見れば、東北が大変なことになっている。
泣けて泣けて仕方が無かった。
というのも、洪水のため街中をボートに乗って必死に家族を探す東北の人の姿。
ボートには岩沼と書いてある。
小三冶さんは終戦直前に宮城県の仙台市岩沼に疎開されていたんですね。
それから疎開中、ブタのオバちゃん(母の姉。ブタを飼っていた)との あったかい思い出。
だまし討ちのように岩沼のオバちゃんの家に置き去りにされた小三冶坊や。
泣きながら柿の木に登って駅舎を見つめますが、
どんなに待っても もちろん迎えは来ません。
夜になり、オバちゃんの娘がやってきて
「お前はホントはうちの子だ。うちは男の子が多いので、女の子ばかりの東京の家に
男のお前をやったんだ。」
と言われます。
朝起きて、半信半疑ながら、まずはオバちゃんを背後から「おばちゃん」と呼んでみる。
オバちゃんは優しく「あいよ~」と応える。
なんだぁ、やっぱりオバちゃんだ。でももう一度「母ちゃん」と呼んでみる。
オバちゃんの後姿は 優しく「あいよ~」と応える。
師匠の穏やかな口調は音楽的で、懐かしい子守唄のようでした。
もんぺ姿のブタのオバちゃんが ホントの母ちゃんなんだ。
もうそれから小三冶坊やはオバちゃんを「母ちゃん」と呼ぶようになります。
二、三日も経つと、すっかりズーズー弁になり(はやっ)、
岩沼が自分の懐かしい古里になりました。
小三冶さんは厳しい家庭に生まれ育ち、
「父は厳しかったけどたまに可愛がってくれた。
でも母は厳しいばかりの意固地な人で、生涯相容れることは無かった」
と語ります。
シモヤケの痒い手を父は優しくずっと撫でてくれた。
でも母は一回だけぎゅぎゅっとツネった、とか。
ネションベンたれの小三冶坊やは、母からきつく折檻されます。
容赦なかったそうです。ずっと怒っていたって。
ブタのオバちゃんもネションベンを垂れると、お尻を叩くんですが
怒った後はいつもどおり 「畑、いっがー?」 と優しく声をかけてくれる。
なんかもう一瞬で岩沼の子になっちゃったんですね。
それから一年くらい経った終戦後に母親が迎えに来るんですが
遊びから帰ると、あがりかまちに座ってニコニコ笑っている女の人が誰だか分からない。
――「あいづ、だんだー?」「オメのガガだ」
「お母さんが迎えに来たんだよ」と言われても、全然思い出せない。
東大しか大学とは認めない、厳格でプライドの高い両親との確執。
落語家になったが、やめたら母が「そら見たことか」とせせら笑う。
もう意地でもやめられなかった、と。
お母さんとは生涯打ち解けることは無かったようです。
子供の頃の母親不在は辛いものがありますが
それをマクラで話せる(御まんまの種に出来る)のだから、
もう答えは出てるんでしょうね。
ここまで来るのに、もう一時間半経ってました!
(この時点で9時半近い。きゃー
)
そして「死神」が始まります。
わーうそー。死ぬまでに小三冶さんの生(なま)・死神を聞けたら良いなぁって思ってたの
こんなに早く聞けるなんて嬉しすぐるぅ!
あと二本で新幹線終了の時間だったので、今日中に熊本に帰れて良かったです
(小三冶師匠の今夜のマクラ、1時間半はありました
)