白い巨塔って教授選を元にした小説、ドラマありますよね?実際の日本の医局の教授選も結構ドロドロしているみたいですが。
こちらアメリカ。私が留学を開始してから、分野長選があったんです。日本は一つの分野に教授が1人ですが、こちらは分野内で教授が複数いて、それぞれが独立して資金を持っていますが、人事権は分野長にあります。私の現在のボスは前の分野長だったのですが、彼の推薦した、彼と一緒に仕事をしてきた教授はその選挙に負け、他の大学から現在の分野長がやってきました。
さて、その分野長が来てからと言うもの、人材の流出が著しいこと…私は分野長との間に現在のボスがいるのでほとんど関わりがないのですが、厳しい先生だとは思いますが優れた研究者だし、悪いことはないと思うんですが…ついに、うちのボスだけになってしまいそうです。それもあって、昨年うちのボスも異動を検討してたんです。まぁお年もあって、その話はなくなったんですが。
なぜ人材が流出するか。一つの理由がより良いポストがあったということ。2人は他大学の分野長になりました。でもやっぱり現在の分野長とやりあって出ていった教授もいたみたいです。結果的に、うちのボスの専門分野をやる教授が減ったので、共同研究がしやすいように別の拠点に移って行く人たちもいました。
今の分野長は、さすがにうちのボス、この業界では有名人なので、この年で異動となると悪い噂がたちかねないですし、引き留めたようです。ボスが残る条件として、ボスが私をファカルティに推薦してくれたんです。グランドが取れたら…と言う条件付きではありましたが、それもあって今回ファカルティに内定しました。異動していたら立場は一緒でも給料はもっと良い条件が提示されてはおりましたが、それは仕方ないですね、まだ独立する力がない…と言うか、永住権ない時点でNIHのグラントに申請できないので、スタート地点にも立っていませんので、ボスの決定に従うのみです。独立したい欲もそんなにないけれど、給料をしっかり稼ぐには、独立できなきゃだめですね。