2018年からの留学。J1期限は5年。それが私の米国留学の上限と考えていました。


転機が訪れたのが2021年夏。ボスからの、USMLEを受けてみたらどうかという勧めでした。MDでないボスは試験を軽く見ていたようですし、私もシステムをよく知らず、とりあえず勉強することはマイナスにならないからと、勉強だけしてみることにしました。思った以上に大変で、STEP1、2を取るのにそれぞれ半年程かかりました。更にOETに1年。


この間、ただボスのグラントで雇われ続けることに負い目を感じ、自分で自分の給料を全額でなくとも稼ぎたいと、グラントを書き始めました。海外学振は出したことがありましたが(不採用)、最初に英語のグラントを出したのは2021年。1年5万ドルと言うものでしたが採用されず。2022年。USMLEstep1 をとった上で2年15万ドルのグラントに応募し初の採用。これを受けて、H1Bへのビザ変更となりました。更には2023年末に出した3年23万ドルのグラントも採用。


これらを受けて、私の給料はあがり、Facultyポストも内定しました。Facultyかどうかは正直どうでも良いのですが、給料は切実です。子供がこんなに大勢になるまでアメリカにいる予定なかったので、大きい部屋に引っ越さなくてはなりません。(多くのアパートで2人/ベッドまでというポリシーがある) アパートを借りるには給料が家賃の3倍ないとだめなんてす。初めて給料交渉して、1万ドル上乗せして貰えることになりました。


アメリカの研究所は能力を認めれば金を出してくれる。能力を認められるためには一番わかり易いのが論文とグラント。自分の道は自分で切り開く。


正直そんな競争社会はさぞかしつらいだろうし、自分に合わないと思っていましたが、飛び込んでみると案外楽しいかもしれない。グラントが取れている間だろうけど。負けだしたら辛いですよね。でもその時は日本に帰ったら一応食いっぱぐれはなさそうという保険があるのは心強いです。


とにかく、挑戦できる限りは続けます。NIHのグラントはグリーンカードが必要になるので、まずはカードを取得するかどうかを職場に相談。私にその価値があると判断すれば職場が費用負担してくれます。その間、他の学会などのグラントを調べ、取り続けられるように頑張りたいです。その一方、STEP3の勉強も開始しました。まだ一日10問程度しかできてないのですが、学会が終わったら40問までペースアップしたいです。