今回は月に行った車のお話。
1969年。
人は月に辿り着きました。
アポロ11号により明らかにされたその新大地は、岩と砂、真っ暗な空、そして青くぽっかりと浮かぶ地球。
殺風景であり、神秘的な世界でした。
1971年。
人は月に自動車を持ち込みます。
アポロ15号により初めて使用されました。
人の足では、着陸地点付近のわずかな範囲しか探索する事が出来なかったからです。
その後のアポロ16号と17号でも使用されました。
製造はボーイングと、ゼネラルモーターズのデルコエレクトロニクス部門(Delco Electronics Division)が担当しました。
自動車は月面車と呼ばれ、月着陸船に折り畳まれて収納され、現地で展開されて使用されました。
オフロードバギーのようなスタイルで、バッテリー駆動で3日間ほどの使用が可能でした。
最高時速は14km/h程度の設計。
最高時速14km/hとはまた大変遅い速度ですが、重力が地球の1/6の月面ではこのくらいの速度に抑えないと危なかったのでしょう。
地球ではサスペンションが伸びきる程度で済む段差でも、月面ではジャンプしてしまいます。
実際の探査時には最高時速17km/hが出たようです。
タイヤは月面の環境が苛酷な為、ゴムタイヤではなく金属を編んで作られた「カゴ」のようなタイヤが採用されました。
地球ではこの金属タイヤは重力に耐えられず潰れてしまうようで、このままでは地球での使用は不可能です。
この月面車は、飛行士達が月を離れて帰途に着く際、月面に残されました。
月着陸船の土台、星条旗、その他観測装置共々、その機能はとうに失っているでしょうが、現在も月面に残っています。
アメリカは2020年までに、再び月に人類を送ると発表しています。
中国も2025年以降頃に、月面探査を行う方向のようです。
日本も2007年から今年にかけて、「かぐや」が素晴らしい映像を届けてくれました。
あまりに鮮明でCGか何かのように見えましたが、この光景こそアポロの飛行士達が肉眼で見た本当の月の姿でしょう。
当時の撮影機器では記録できなかった映像です。
今後日本は2025年以降頃に、まずロボットによる無人月探査を行い、それを踏まえて有人月探査に移行する…という方向の話があるようですが、費用の問題もありまだロードマップを出せる状態ではないようです。
いずれにしてもどこか国が、もしくは国際協力で、再び人類が月面に降り立つ時が来ます。
その際、新たな月面車も開発されて持ち込まれる事でしょう。
次なる月面車はどんな物になるんでしょうか

ROKKEY
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