財務諸表分析ってよく言うけど、なんだかよくわかんないんだよねって思っていませんか?
営業利益率だとか自己資本比率だとかを出すだけでしょー
って思っている人がいたら、私はとても悲しいです。(教科書とかテストとかだと、そこで終わってしまうことが多いので、そういう方もいらっしゃるかもしれません)
財務諸表分析は、公式を覚えて、なんとか率を算定することではありません(笑)
財務諸表分析は、財務諸表の数値を使っていろんな分析をして、あなたの知りたいことを知ることです。
たとえば、この会社儲かってんの?とか、
会社の将来の業績が知りたい!とか、
はたまた、この会社に就職/転職しようと思ってるんだけど、つぶれないよね?とか。
ちなみに私の従事している会計監査でも財務諸表分析を行いますが、
監査においては、「当期の財務諸表の数値がおかしい(間違ってる)ところがないか知りたい!」
とか思いながら分析を行っています。。。
ではなぜ、上記を知るために財務諸表を見るのでしょうか。
それは、財務諸表はビジネスの結果
であるからです。
たとえばこんな状況を想像してみてください。
『当期A社は、新しいiPhonia5を発売しました。(①)前作からハードを全面的に見直し、持ちやすいグリップ型フォルムを採用しています。(②)発表記者会見は、豪華クルーザーを貸切り、第1級のコンパニオンを100人動員して、東京湾に花火1万発を上げ盛大に行いました。また、東京メトロの広告を一面ジャックして、TVCMを一日中流しました。(③)
発売以来ものすごい人気で、生産が追い付かず、予約待ちが3万人もいる状況です。(④)工場は稼働を150%に増やして対応しています。(⑤)』
次に、上記が財務諸表に与える影響を想像してみてください。
(慣れないと難しいかもしれませんが…)
①新製品の発売
> 単価は当然、新型>旧型 → 1台あたり売上高が増加。
> 人気沸騰によりいっぱい売れた → 売上&売上原価が増えるよね。
②新製品の開発&製造
> 新製品は原価が高い(経験効果がないから) → 利益率悪化するかも(販売価格上昇の度合いによる)
> 発売により開発完了 → 研究開発費は今年まで多額。来年から減りそうだね。
③新製品の宣伝
> 記者会見とか広告とかにお金がかかる → 広告宣伝費が増えるよね。
④在庫切れ
> 生産が追い付かずってことは在庫がないよね → 製品在庫は少ないはず。
⑤工場稼働増やす
> 工場の稼働を増やしたことにより残業が増えているかも → 一人当たり人件費増加。人件費も増加。
> 工場フル稼働てことは、ライン上の製品が7個(=余裕あり)から10個(=フル)に増えた → 仕掛品増加。
他にもいろいろあるとは思いますが、ざっとこんな感じです。
まず初めにビジネス(事象)があり、その結果として財務諸表が出来上がっている![]()
のがお分かりいただけるかと思います。
そこで財務諸表分析では、結果である財務諸表をみながら、そのもととなった ビジネス(事象)、
つまり、「こんなことやあんなことが起こったんじゃあなかろうか?」というストーリーを想像するわけです。
※想像をする(=仮説を立てる)だけでなく、他にも情報を入手してその仮説の確からしさを証明するのが大切ですが、ここでは割愛。
そう、財務諸表を見ながら、こんなストーリーを思い浮かべるのです…。
『当期A社は、新しいiPhonia5を発売しました。(①)前作からハードを全面的に見直し、持ちやすいグリップ型フォルムを採用しています。(②)発表記者会見は、豪華クルーザーを貸切り、第1級のコンパニオン100人動員して、東京湾に花火1万発を上げ盛大に行いました。また、東京メトロの広告を一面ジャックして、TVCMを一日中流しました。(③)発売以来ものすごい人気で、生産が追い付かず、予約待ちが3万人もいる状況です。(④)工場は稼働を150%に増やして対応しています。(⑤)』
ここまでわかれば大したもんですが、最初は「新製品かあ。確かに売り上げ増えてるわー」とか意識しながら財務諸表を見るだけでもだいぶ感覚が養われてくるかと思います。![]()
最初はなかなか難しいですが、慣れればできるようになります。
ちなみに財務諸表の数字だけ見てても、なかなかに無理ですよ(笑)
新製品を発売してたらプレスリリースやネットのニュースで流れたりしているので、そういうのからヒントを得て、こーかなあーかなと考えます。
ちなみに会計監査では、このストーリーが筋道立てて描ければ、
財務諸表おかしくなさそうだなーって結論付けます。
(※他にもいろんな資料をみているので、これだけで結論付けるわけではありませんが)
なお、財務諸表は過去の結果しか書いていないので、将来のことは書いていません。
でも、ヒントは書いてあります。
たとえば
研究開発費が急激に膨らんでる! → 数か月後に新製品が来るかも!? → 売上、広告費が増加
とかね。
いろんな要素がからまりあってるので一概には言えないんだけれども、
新製品の開発って、机の上であーだこーだ言って(ここがめちゃんこ長い)、試作品作って、検査とかテストとかして(比較的短期間)、量産開始して、市場投入(あっという間)という流れが一般的。
ここで、試作品作り出すと材料とかたくさん必要になるので研究開発費が膨らみます。
つまり研究開発費が膨らんだってことは試作段階に入ったということなので、市場に投入されるまであとちょっととわかるわけです。
いろいろ書いては来ましたが、少しでもエッセンスが伝われば幸いです。
いっぱい分析して有効に活用してくださいねー☆