地権者から相談を受けました。
姉弟が共有している土地について、共有物分割をしたいがどうすれば良いかとの内容でした。姉弟は仲が悪く、久しく連絡を取り合っていない状態です。
土地の共有を解消してお互い土地を利用処分し易いように、1度話し合いをしましょうと手紙を送付し、その返事を待っている状態です。代償分割で共有解消したいところですが、連絡が来なければ共有物分割の訴訟をせざるを得ません。
まあ、これは時間が解決してくれますが、問題は同時に見つかった所有者不明の土地です。
姉弟が共有する土地の一角に別地番の土地があり、所有者を調べてみると、表題登記だけされた土地でした。所有者の欄には住所の記載がない個人名だけが記されており、それももう90年程前になされた登記でした。地積の表記も坪表記です。
この姉弟の土地を共有物分割できても、この土地を開発したり売却したりするには、この所有者不明地を明らかにしなくてはいけません。土地の位置も境界も不明だったので、姉弟名義の貸家と自宅が60年間程この土地を占有していました。その間、所有者らしき人から一切の連絡もなく、市の地番図にさえ番号がない状況です。
時効取得の要件は明らかに整っていますが、時効の援用をする相手方がどこにいるか判らないので、援用もできません。また時効の援用をするにも姉弟2人の承諾が必要で、その兄妹間の連絡もおぼつか無いと言うと大きな問題を抱えた土地なのです。
弁護士にも相談し、共有物分割と時効取得もしくは不在者財産管理人の選任手続をしてもらうべく、準備を始めようと思っています。
弁護士費用も結構な額になりますが、地権者は姉弟共に高齢で、万一相続事由が起きた場合は、相続人はこの大きな問題を誰も認識していません。
僕が不動産業務をしてきて、たぶん1番法的に問題が大きい事案だと思います。
