深いキスを交わすと頭の芯が痺れて身体中の力が抜けていく。心地いい瞬間。
なんだその顔は
えっ?
そんなに気持ちいいか?
うん。
そんな甘い会話をしながら私の体には縄がまとわりつく。
諒さんは縛る時にキスをする。
ただですらふわふわとした感触で体が揺れるのにそんな時にキスまでされると盆と正月が一緒に来たような感じになる。←なんか使ってみたかった表現あってる?
深く肉に食い込んだ縄をみる諒さんはご満悦で私はその顔を見てまたホッとする。
でもここでは終わらずその体が宙に浮くとゆらゆらと揺れる。
何も考えられなくなる。
パンと体を押されると揺れる体に痛みが走る。
苦しさと心地よさと痛み
この組み合わせは私にとっては最高のご褒美。
漏れる声を我慢しようと唇に力を込めると甘いKissで解かれて声が漏れる。
身体中に走る感覚に神経が過敏になる。
堪らなくなって欲しいものを懇願するとニヤリと笑った諒さんは与えることをせず変わりにさらに苦痛を与える。
欲しいと思って口にしたものは与えられずでもそれよりももっと欲しいものを与えられて少しずつ感覚がおかしくなる私を嬉しそうな目で眺める瞳を見るともっと喜んで欲しくて欲しいものは諒さんが思うことに変わっていく。
でもそれも与えてもらえずもどかしくなった時与えられたのは鋭利な痛み。
思考が停止して破壊される感触。そしてそうなっても大丈夫と思える安堵感。
増えていく鋭利な痛みに心身ともに満たされる。
堕ちる
覚えていた感覚はこれが最後でほんのわずかな時間だったけど意識が遠のいていた私は気付けばゆらゆらと揺れながら弾かれた先の痛みを受け入れていた。
痛みは加えられる時もだけど解放される時の方が痛いこともある。
この意味がわかる方は同志だなぁと思いますが(笑)
解放の痛みは私は苦手。
でも加えられる痛みは好き。
そう言うと諒さんは満足げな顔で解放の痛みを私に与えながら言った。
欲張りな女が好きなんだよ。どっちも欲しがれ。