以前勤めていた会社の後輩は相変わらずかわいいのに大酒飲み(笑)
先週待ち合わせて飲みにいった時にタマゴとニワトリの話になった。
「女って受け身じゃないですか。」
「だね。」
「かけてもらっただけ綺麗になると思うんです。」
そう言った後輩はにっこり笑ってビールを飲み干して枝豆を食べていた。
彼女の彼は妻子ある人でもうかなり長いお付き合い。
色々あった時は酔い潰れて介抱した事もある仲だからなのかいろんな話をする。
「なんかあった?」
「彼が別れるらしいです。。」
「どっちと?」
「もちろん奥さんと。。」
「ん。。。」
彼女の言いたいことはもうほぼ分かってる。
それを私から言うべきかどうか悩んだ。
「どう思います?」
やっぱりそうくるよね。(苦笑)
「そろそろ潮時?」
「ですよね。」
クスクス笑いながら2人で銀杏に手を伸ばす。
ぬるくなった日本酒は胃の中では充分熱い。
「だから別れない方がいいって言ったんです。」
「なるほどね。。まだ別れたくない?」
「それもだけど可哀想じゃない?奥さん。」
「可愛そう?」
「浮気癖って治らないって分かっててもその相手と暮らすんだから。私よりずっと好きなんだと思う。」
「そう?」
「私の旦那なら別れてる。(笑)」
なんとなく自分のことを考える。
上の空になってるのを気づかれ後輩は今日は麻美さんのお話聞きましょか。と笑っていう。
でも話せるようなものは何もない。ふと頭に思い浮かんだのは
「タマゴとニワトリどっちが先?」
「でた。お題ですね。(笑)」
そう言うと後輩は「すいませーん!🍺っ!」
と少し離れた男の子に呼びかける。
そしてテーブルに来た彼に追加で枝豆を頼むと笑っていた。すでに5杯目。まだきて1時間も経ってないのに💦
「恋愛においてはニワトリですよ。絶対的に。もちろん男がニワトリ、タマゴは女。」
「だよね。愚問だった。(笑)」
「あっちこっち手出すのはこの際カウントから外しますよ。」
「なるほど。」
「ん?入れた方がいいです?」
「それがダークホースになる説なら入れていいよ。」
「じゃ、無駄な存在は省きます。(笑)そもそも語るに値しない。」
後輩の男っぷりはほんとに気持ちいい。
後輩曰くこうなったのは麻美さんのせいでもあると言っていたが私は関係ない(笑)
気持ちよくバッサリと話すのは彼と同じ手口なのにどうしてこんなに違うのか。
急におかしくなって笑い出した私に後輩は麻美さんのお相手ってどんな人?と言われて即答でいないよ。と答えた。
「うそ?いるかと思ってた。」
「いないよ。(笑)私の彼になる人は歴代猛獣使いって言われるけどそんな男、そうそういない。(笑)」
「なんとなく想像できる。高校時代の彼の話で納得だった。」
「まぁ、私のことはいいじゃん。」
「このお題は麻美さんから出たんですから(笑)」
「そうだった。(笑)じゃ、ニワトリに求めるのは?」
「対等な恋愛じゃないなら最小限の甲斐性とタマゴがより美しくなる環境。」
「対等?」
「そ。私みたいに片っぽが独身って片っぽが間男でしょ。私は間女じゃないもん。」
「なるほど。。。」
「それならそれなりの環境が欲しい。」
「例えば?」
「私たちの場合は私が彼好みの女でいるためのモチベと一部の費用。」
「ん。。もうちと具体的に。」
「彼のことが好きでいられるだけの彼のスペック。収入も見た目も性欲も。費用はデートはもちろんだけど安っぽいことされるのは萎える。」
「あー。分かる。安っぽいのはある程度歩み寄りが必要だけどスペックは確かに。。」
「でしょ?だってリスク背負ってるのはこっちなんだから。。」
「だね。シングルの方が背負うリスクが大きい。で、デートは例えば?」
「答え合わせしてるでしょ。分かりますよ(笑)」
「まぁね。」
ここでやってきた生と枝豆を男の子から受け取るとありがとう。と言って男の子を見るとなんか楽しそうですね?と。私たちは笑った後後輩は女同士の話は中身を知らないと楽しそうに見えるんだよね。と言う。
ほんとにこの子は可愛すぎる。目を細めて笑う私に麻美さんのその顔久しぶりに見た。と嬉しそうに言うのでしばらく会ってなかったからね。と言うと仕事の時はよくそれで救われてた。今は私がその立場なのに全然できない。。とこぼす。
そして話は元に戻る。(笑)
「例えば、ご飯食べにいってニワトリがお財布忘れてたらどうします?」
「そりゃタマゴが払うわよ。(笑)」
「タマゴが払ったお代をニワトリはどうします?」
「次の時に返すのは完全にアウト。それ以上のプレゼントか対価を与えるのは平均点以下。」
「うーん。じゃ、満点は?」
「そもそも論なら忘れない。でも忘れたのならニワトリが大切にしているもので詫びて欲しい。」
「そ、それって?」
私は後輩に答えると笑いながらだから麻美さん好き。と言う。
ほんとに気持ちのいい子。仕事で私のサブを完璧にこなしたのは彼女以外いまだにいない。
そんな彼女も今は管理職で頑張ってる。
一番大切なものは高価なものではなくたいそうなものでもない。
でも男がニワトリで女がタマゴというのは付き合う上では当たり前のこと。
まぁ、彼の場合はタマゴを楽器、ニワトリをその所有者と言っていたが。。
「要は鏡なんだよね。腹立つなぁと思うならその原因は己にある。腹たったと言う時にその回路があるかどうかでキャパが見える。これは仕事でも同じ。この前何度言っても部下が言うこと聞かないって言ってた奴がいたけどそれはあんたが部下の言うこと聞いてねーからだよ。と思ったもんなぁ。。」
「そう言う奴に限ってすぐに腹を立てて俺も悪いけどよーお前のほうが酷いっていう。悪いならそこ改めろって思うんだけど。。(笑)」
「まぁね。そう言う男は小さなプライドで虚勢張ってるから温かく見てあげないと。。とはならないよなぁ(笑)」
まぁ、彼にしてみればこういう話こそ無駄なぐだぐだした話だと一蹴するのだろうが何でもかんでも端折って最短で動くのは情が絡む関係ではちょっとなぁと。。グダグダするのもある程度は必要だよなぁと。。でも時間がないからそうしかできないんだよね。間男間女の恋愛?は。。決して年齢のせいではない。
そんなことを思いながら飲んでいたら飲みすぎて悪酔いしてた💦
後輩が送ります。と言ってタクシーに同乗してくれて家の前に着くとそのまま彼女に家まで乗って帰るように促した。
タクシーの運転手さんにお金を渡してお釣りは彼女に渡して。と言うと後輩は固辞していたがそれは流石にできないので強引に押しつけておいた。(笑)
部屋に戻って着替えるとベランダに出て空を見る。冬に向かう空はなんだか夏より暗く感じる。
お水を飲みながらLINEを開くと後輩からありがとうございます。とメッセが。。。
お釣りは次の飲みの軍資金にプールしといて。と返信するとラジャ!と。
酔いも覚めて気持ちよくなったのでベッドに入る。
ニワトリとタマゴ
差し詰め私は汚いタマゴか。。。
と思うと苦笑いしかなかった。
まぁ、いいや。。。
私をそう言う人は彼だけ。
じゃ、勝手に言ってればいい。。
ずいぶん昔に言われたおねーさんの言葉を思い出した。
戯言に振り回されるな。
そのとおりだ。(笑)