RE-BORN

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古いオーディオアンプ修理(Harman/Kardon:A660)のオーバーホールにチャレンジ

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ネットでも見つからないトランジスタの2SB755だがこのアンプで4個使っている

さっそく、爺さんのところに・・・『お兄さん何をお探しで・・・』

いつものフレーズ。

「トランジスタ何ですが・・・」

『何万とあるから番号言ってもらわんとな・・・』

「2SB755何ですが・・・古いもので」

『それなら、そこを右に曲がって突き当たりの店に聞いてごらんなさい』

じじぃ探す気ないだろ!

...ちょうど昼時で弁当食べるところだったからな。

『古いもんなら代替え品も教えてくれるぞ』

おぉ的確な指示。。。「分かりました。どうも。」

じじぃの言われた通りその店に行ってみる。と言っても10メートルもない距離。

その店は、扱っている商品がトランジスタしかない?ってくらいも専門店。

店主は女性でおばさんではあるが・・・雰囲気はおねぇさん。

「Bの755探してるんですが・・・」

『2SBですか?』

・・・さすがプロですね。

少し探してもらい『もう無いですねぇ』

「代替え品はありませんかねぇ?」

しばらくすると・・・

『こっちが15アンペアだから、こっちは12アンペア・・・』

「はぁ~そうですかぁ」やばい、ついていけない(T_T)。

『2SA1943ですね、形変わりますけど・・・』

やっぱりすげぇなぁ

「電極の並びは一緒ですか?」トランジスタって3本あって。事前の

調べでは、代替え品で場合によって電極の並びが違うことがあるみたい

『えぇとエミッタ、コレクタ・・・一緒ですね。』

やっぱりすげぇなぁ

『うちには在庫もうないですねぇ』

あらら・・・「そうですか、分かりました、ありがとうございます。」


と実は、事前に中国?台湾?のサイトで代替え品はおそらく2SA1943

かな?というのは調べ済み。確証がなかったので良かった。

在庫についても、別の店に存在することは確認済み。




店頭で部品を探すのも・・・さすがに限界だったので

ネットで注文。

秋葉原でも電子パーツの在庫数も多く支店もあるような店だったので

通常のネットショッピングと同じで自宅に届くように入力して・・・

もしかして・・・と思い。

最後のメモ欄に本店で支払い、受け取り可能だったら土日で本店に行きます。

と入力して注文してみた。

・・・

翌日メールで商品準備出来次第連絡しますのメールが届く・・・

数時間後。

「本店に商品を準備してお待ちしております。いつでもどうぞ」と

早速土曜に仕事終わり真っ直ぐ本店へ・・・

「ネットで注文した○○ですが・・・」

店員の親父さんが「あぁ北海道の方ですね」と

と支払いは、店のあばさんが対応。

とおばさんが・・・「秋葉原のマップいります?」

「大丈夫です。ありがとうございます。」

これ完全に北海道から来たと思われているな・・・

まぁ年寄りは田舎もんには優しいかもね。




今回注文したものは全てなかなか手に入らないトランジスタばっかり。

更に不足していたコンデンサーも別の店で購入。



秋葉原の電子パーツ屋って取り扱っているものが店によって色々で・・・

電解コンデンサーはこの店にいくと在庫も種類もたくさんあったり

フィルムコンデンサーはあそことか

トランジスターはこことか

があるんだよね。



今どうしても手に入らないトランジスターがあって・・・

ネットで探してやっと見つけたと思い注文したが4個必要だったが

在庫が3個しかなくて・・・とりあえず3個注文したがあんまり意味がない。


最終手段は・・・やはり。前回登場のあの爺さんのところ(笑)


次は大容量の電解コンデンサー

左が古い方で右が今回購入した電解コンデンサー


この大きさの違いが30年の歴史を感じる(笑)大げさか・・・

これで中身の容量と電圧が同じ

しかーし!大問題発生



明らかに形状が異なり基盤に取り付けられない・・・

左の古いコンデンサーを持って秋葉原に・・・いつも寄っている店では同じ形状の

ものがあったが・・・

容量が違う!

他の店にも言って聞いてみたが・・・無い。無い。無い

やばい!このコンデンサー電解液漏れで絶対に交換する必要がある。

あの爺さんのとこに行くか・・・

秋葉原にある部品屋が集まっているビルの小さな店で

爺さんとは以前ボリュームを持っていって無いか聞いたところ

ボリュームはほとんど規格外の受注生産だからどこ行っても無駄だぞ!

と軽く説教された(T_T) 「でも電極を逆にすればまだ使えるぞ・・・」と

教えてくれた爺さん。

さっそく爺さんに見せてみた・・・

「お客さん何か探しておるのか?」

「実はコンデンサーなんですけど・・・これ。」

「あぁこれか30年前のものじゃな・・」

じじぃさすが!

「もう作っておらんよ」

マジか!・・・・

「昔は4本足のものがあったがな・・・今はほとんど無い」

マジか!・・・・今回の修理はここで終わりかぁ・・・・

「じゃが・・ここの2本の爪はただの支えじゃから意味ないんじゃ」

何?!何を言っている・・・じじぃ

「この縦の2本だけ通電しておれば良いんじゃ」

マジか!・・・・「そうなんですかぁ」

「だから今のコンデンサーでも同じ容量であれば可能じゃ」

マジか!・・・・「そうなんですかぁ!」

「しかしこれ63Vじゃろ?」

「はい」

「50V以上は規格外で受注生産じゃからなかなか無いぞ!」

マジか!・・・・「そうなんですかぁ!」

「うちにあったかのぉ・・・ちょっと待ってろ倉庫行ってくるから」

マジか!・・・・じじぃ。店空けてどこに行くつもりなんだ!

倉庫ってなんだよ!

って・・・軽やかに右側のダンボール山積みの壁に向かって

軽く登ってる・・・・

マジか!・・・・じじぃ。

倉庫って・・・爆笑というよりビックリ・・・

「無いな・・・」

マジか!・・・・「そうなんですかぁ!」

「お隣さんに聞いてごらん・・・あるかもしれんぞ」

マジか!・・・・「そうなんですかぁ!・・・分かりました。」


ということで隣の店に行き古いコンデンサーを見せると

温厚そうな爺さんが「ありますよ!」

さらっと出てきた(笑)




抵抗の交換も進めているが・・・やはり劣化していない。

むしろ新しく揃えた抵抗の方が誤差が大きい場合もある・・・

ってことで抵抗については、一旦交換しない方向で。



コンデンサーの交換を引き続き・・・

こっちが新しい方。


こっちは外した古い方。


電解コンデンサー以外って交換する必要あるのだろうか?

計測していないけど・・・見た目劣化しているように見えないけどなぁ

せっかく買ったので交換しておいてみる。



これが新しいマイカコンデンサー


こっちが古いマイカコンデンサー


このマイカコンデンサーが調べてみると不思議・・・

マイカって雲母のことで・・・天然鉱物。理科で教わってるはず。

信頼性も精度や耐久性においても現在使われているセラミックやポリエステルよりも

優れているらしい・・・

が・・・

今は、ほとんど製造されていないため希少価値が高く、価格も高い

流通量も少ない・・・確かに今回の部品探しでも容量の小さいものが見つけられなかった

こんな天然鉱物がオーディオに使われているとは初めて知った。








おそらく音質を決めているんじゃないかと思う基盤の部品交換に取り掛かって

いるが、音質悪化の原因と思われる。



電解コンデンサが完全に液漏れしている・・・

同様のコンデンサが4個あるが、4個全てにおいて液漏れ+基盤の腐食が発生していた。

それから・・・


不思議な取り付けられ方してるし・・・

上がメタライズドフィルムコンデンサで下が電解コンデンサ!

こんな付け方ありか?

両方とも新品部品を購入済みなので交換。電解コンデンサはエルナー社の

「シルミック」で高音質狙いで・・・ちょい高額。


上下逆にしたのは組み上げた際に、ヒートシンク側に電解コンデンサが近くにならない

ように・・・高温になると電解コンデンサの方が劣化しやすいと考えたため。


それから電源用?コンデンサ


こちらも4個全てで液漏れの痕跡が・・・

週末このコンデンサを探しに行くが・・・同じものはないだろうと思うので

同等品があればなぁ・・・

基盤1つ目は、現在入手できたもので全て部品交換が完了した。

まだいくつか入手できないものは後回しというか・・・一旦この状態で

完了とする。(写真撮ってないけど)

で。

2つ目の基盤に取り掛かる





まず疑問に思うことが・・・

抵抗がカーボンと金属皮膜の2種類が混在して使われているということ・・・

音質の問題なのか・・・コストの問題なのか・・・

コストで考えると確かに金属皮膜の方が倍くらいの値段がするけど・・・

でも5円とか10円とかの程度。

音質の関係だとするとバランスだと思うので今回はなるべく種類を合わせる。


と考えていたが・・・ちょっと方向転換。

というのもパーツ屋でテスター

測定器のことね。が500円で売ってたのでつい買ってしまった。

で交換した抵抗を調べたところ・・・熱や経年による劣化が無かったのか!

というくらい規定値のままだったので。

あえて交換する必要もないと思われるのである程度調べながら全ての抵抗は交換

しないでおこうと思う。

ただコンデンサ、特に電解コンデンサは必ず交換する。

それ以外のコンデンサはここから先の部品は入手が難しいので悩み中。。。

またトランジスタについても入手がかなり難しい。

トランジスタって古いものは互換品として同等品が出ているんだけど・・・

30年前からだと互換品が製造中止しているものがあるので探すのが大変な状態。



ということで。2つ目の基盤については・・・

1.抵抗をテスターで測定。ただ基盤についている状態だと正確な抵抗値が測れない
  ので怪しいものは全て交換する。
  左右あるのでセットで考える

2.電解コンデンサは全て交換する。以外のコンデンサは後で考える

3.トランジスタは入手出来ているものもあるが一旦そのまま。
  測定してみるか・・・

4.放熱グリスは全て塗り直し(白くなっている部分)

とりあえず。

以前組み立てたポータブルアンプの電解コンデンサを

今回使用する東信工業のものに替えてみて音質に違いがでるか試してみる

変更前がこれ・・・ルビコン社製の電解コンデンサ



全然悪くないんだけど・・・



東信工業の音響用ハイグレードコンデンサ


シンプルシルバーで渋い!

で結果どうだったか。

エージングって慣らし運転がしばらく必要なので何とも言えないが・・・

低音が強くなった。イコライザで低音調整がいらないくらい強い。

といっても微妙な違いだから好みの問題かと思う。

聞き込んだら変わるかな?


また気が向いたら・・・今度は抵抗をカーボンから金属の精密なものに

替えて実験してみよう。
今回交換するコンデンサーは、ルビコン社のフィルムコンデンサー
コンデンサーメーカーでも老舗のようで・・・



元々はニチコンというメーカーの部品が付いていたんだけど

もっと調べれば同じメーカで揃えられたんだと思うけど

完了してから考えよう。


交換後がこんな感じ・・・


今回も面倒だけど・・・足を付けて交換可能にしてみた。

足付けたら音質落ちるかなってちょっと不安になるけど

一部入手できなかったものもあった・・・そろそろネットで探さないとダメかな



電解コンデンサーの交換。

音質に一番影響があり、劣化の可能性が高いので交換可能にしようと

思う。

使う部品はこれ


よく見えないけど・・・ピンがプラスティックで繋がっていて切り離して使う。





外した古いコンデンサーのところに、このピンを刺してハンダ付け

そして新しい電解コンデンサーの足の電極の長さを調整して差し込む



差し込むだけなので、劣化や故障の際に交換が可能となる。

またハンダ付けの際の熱が伝わらないので更に良いと思う。

音質が気に入らなかったら変えてみるのもありかな・・・

3連休なんて久しぶりだったので・・・

一気に修理に進めようと・・・

1日目の購入部品


電解コンデンサの数々。
もともと使われていたコンデンサは、エルナー社と東信工業で組み合わせられている
ことが分かった。どちらも日本のメーカーで今だに存在する立派な会社だと思う。
なので今回の交換部品についてもなるべく同じメーカーにしようと思う。
今回購入したもののほとんどが東信工業(TK)にした一部をエルナー社で
東信工業がネット上で評判が良さそうだったので・・・
それからシルバーの外装が渋いから


トランジスタ類。本当に同じものを探すのがとても大変・・・
数も種類も多すぎ。しかも古いもので希少なものもあり入手が難しい・・・
まだ全て入手出来ていないけど・・・ネットで探した方が早いと思う


フィルムコンデンサと不足していた抵抗。