やりたくてやっている事とやらなければいけないからやっている事ってありますよね。

 

 

私は母親になっていつからか、料理を最短の時間で効率よく作るようになりました。

私の料理の優先順位に美味しさはありません。

家族からは、遠回しの要望(注文⁈)がありますが、私は『仕事終わって三男のお迎えも行って、美味し料理まで求められても無理!』と思っていました。

私が美味しい料理を作れないのは環境のせいだと思っていたのです。

 

日曜日は仕事はお休みです。
掃除や洗濯、一週間分の買い出しに出かけて夕方にやっとゆっくりした時間を過ごします。

そんな日曜日、夕飯を作ろうとキッチンに立ちます。

 

私が夕飯を一人で作っているとき、家族はおのおのに自由な時間を過ごしています。
私だって休みなのに…

皆んな好きなことしててなんで私が食事を作らなきゃいけないの!

とイライラする自分がいるのです。

 

 

私は、時間がある日でも美味しさを優先順位に料理を作ることができません。
料理は環境のせいではなく『私にとってはやらなくてはいけない事だからやっている事』だったのです。

 

 

 ある日、次男がハンバーグを作ると言い材料を買うのにお金が欲しいと言いました。

学校の調理実習で一度作ったことがあるようで、材料の買い出しから全て彼がやりました。

日曜の夕飯に彼は5人分の煮込みハンバーグを作りました。

私はいつもと逆で、テレビを見ていました。
次男がキッチンに立ってから4、50分たった頃、ご飯できたよ!という声が聞こえました。

 

私が食事を作りみんなを呼ぶ時は、怒鳴り声です。
遊んでないでお皿や箸ぐらい運んでよ!という気持ちを込めて呼んでいるからです。

 

でも彼は、嬉しそうに食事を用意していました。

すると家族みんなが自分の食器を運び席につきました。

私だったら決して作る事のない手の込んだハンバーグはとても美味しく、家族みんな楽しい食卓を囲みました。

 

 

私は彼を見て『一人でみんなのご飯を作っている時、みんなが遊んでいてもイライラしないんだ』と不思議に思いました。

 

そう、彼はやりたい事をやっていたから。
やりたい事をやるということは、周りがどうであれ、周りの評価がどうであれ、関係ないのです。

自分がどうであるか。

自分がどうしたいか。

 

それを私は彼にに教えてもらいました。

 

だからハンバーグを『作ってくれました』ではなく『作りました』と書きました。

作ってくれましただと、私が頼んでやったか、誰かのためにやったことになりますよね。

 

彼は彼がやりたかった事をやって、その結果みんなを幸せにしたのです。

 

自分のやりたい事をやるということは、わがままで誰かに迷惑をかける気がしてしまうけれど、そんなことは全くありません。

むしろやらなければいけない事を嫌々やって、周りにイライラをぶつけている方が迷惑をかけているのです。

 

やりたい事とは、環境や周りの評価など関係なく自分がそれをしたいかどうか。

ただそれだけでした。