逃げたくても
逃げられなくて
崩れ落ちそうにはなっていませんか
逃げてもいいよ
それがあなたの選択なら。
その先にはきっと
また新しいことが待っているから
けれど、
楽になるために逃げないで。
自分自身からは逃げてはいけない
その先には何も待っていないから
つらくなって
余裕がなくなって
塞ぎ込んではいませんか
一気に片付けなくてもいいよ。
一つ一つ
ゆっくりと
あなたのペースで
けれど、
一人では苦しいと思った時は
我慢しないで。
お話ししよう
どんな話でもいい
あなたの気が晴れるまで
忘れたよ と
言い聞かせて
何度も貴方を引き出した
指と指を絡めて
貴方を繋ぎ止めた
「行かないで」
心の中で叫んでた
目と目が合って
そして
冷たい朝に還った
ああ、
なんだ
夢か。
絡めたはずの指
温もりなどないはずなのに
名残惜しい
夢の中で何度も貴方を探したよ
布団の中で何度も貴方の名を呟いたよ
もう遅いんだ
なんて
今更になって気付かされる
「おはよう」
ああ、
冷たい
朝、目が覚める
耳からは昨日はめてたはずの
イヤフォンが離れてた
扇風機の生温い風
ベッドから見える机の上は昨日と変わらず
目覚めの悪い 朝でした
あゝ
どうして
起きてしまったんだろう
今日のような日が
来ないことを願ってた
あわよくば
あの頃に戻れたらと
何度も願った
無邪気な君の笑顔は
私のものではなくて
君の隣にいるのは
私ではなくて
小さな海を作ってゆく
此処に溺れられたらと
悲しみの中にずっといられたらと
君を忘れ生きてゆくことなど
望んでいない。
嘘だと言ってください
聴かせてください
私に生きる場所を与え続けてください
あゝ
どうして
起きてしまったんだろう
イヤフォンから流れる音に
君を重ね
そこで生きていく
そこでしか生きてゆけない
音が切れ始める
壊れかけのイヤフォン
私の世界が
壊れていく