



初夏だったころにお話をいただいて三か月、ついに久留米商業高校で講演の日。
しかも、これは言ってみればプレで、(もちろん職員研修なのできちっとした講演ですが)
そもそもの依頼は三学期に生徒に向けて話をしてほしいという依頼で、そしたらその前に教員にも
ということになりました。ここ数年、生徒に向けてお話しする機会がなく、まずは教員が、ということで、
教員研修では講演させていただくものの、それで終わってしまうことが多くて、なので、とても嬉しい。
久留米駅に着くと大きなタイヤが出迎えてくれるあたりがさすがは久留米。
久留米駅に着くと大きなタイヤが出迎えてくれるあたりがさすがは久留米。
早速腹ごしらえに久留米ラーメン!ちょうどランチタイムだし!なーんて思っていたら、久留米ラーメンは
とにかくこってり濃厚で、しかも、胃袋のちいさな私に見合うようなサイズはなかなかないそうで、、、
演奏中に苦しくなってはしんどいので断念。結局そういう理由で演奏後もラーメンにはありつけず…(´;ω;`)
でも、可愛らしい高菜のたまてばこなる弁当を見つけました。
控室で頂きましたが、出していただいたお茶のボトルがスヌーピーで可愛くてさらにテンションアップ!(^_^;)
講演会場は結構大きなホールでした。
突然ですが、今回の講演、嬉しいことがありまして、、、実は、性的マイノリティについて調べ学習している
という高校生が私に聞きたいことがあるということで、でも会う機会がないので今回の研修担当の先生からの
メールを通して答えましたが、できればやっぱり直に生徒さんとお話がしたいなぁと一応お伝えしていたら、
生徒さんが参加できることになりました。教員研修の場に生徒さんが参加は本来はできないですからね。
計らいに感謝。ところが、私はその場で初めて知ったことなのですが、私はてっきり講演する久留米商の
生徒さんで、教員研修だから参加できないのでメールを通して、だと思っていたら、近隣のほかの高校の
生徒さんだったのです。ですから生徒たちの通う高校には私は呼ばれていないので、今回直に会う絶好の
機会だったのです。しかも、講演後に生徒さんと懇談する時間も取って下さいました。講演後のお疲れのところ
すみませんと言われましたが、いえいえむしろこちらからお願いしたいくらいで。
まずは、講演始まり、つかみの一曲はやはりレパートリー入りしたばかりの「パプリカ」。
そしてごあいさつ。いやぁ皆さんに温かく迎えて頂いて、短い時間の滞在ですが帰る頃はきっと
また来たくなって「またくるめー!」って言ってると思います。今日も暑いから冷やしときました。
たぶん10℃くらいは下がったんじゃないかと思います。
ここでどっと笑いが。つかみはばっちりです(^_^;)
それからくしくもこの日が夏の甲子園決勝で、実は久留米商業は夏の甲子園準優勝経験の強豪校。
甲子園博物館のあの埋め込まれたボールの話をしました。
たとえ一度の出場、しかもそれがたとえ0-20の大敗だったとしても、廃校になったとしても、
甲子園博物館にずっと名前が刻まれるんですよ、と話すと、へぇ~という声も。
そして演奏したのは「君よ八月に熱くなれ」。演奏を混じえた講演、と一言で言ってますが、実は話す流れを考えるだけでなく、演奏する曲も季節や時事の話題などを取り入れて選曲します。けっこう練ってるんですよー😅
今年の夏の甲子園、大敗した飯山高校に、こんなフルボッコにされるなら出ない方がまだよかった、とか、
出てもこんなやられるなら恥をかきに行ってるようなもの、といった声をネットで目にして私は悲しかった。
そりゃ出るからには勝ちたいはず。でも全力で戦っての結果。勝者がいれば敗者もいる。
フルボッコにされてる姿を見るのはつらいだろう。でも手を抜いてもらったって嬉しくなんてないはず。
そしてどんなに大敗しても甲子園の舞台に初めて立ったこと、それすら、4000校を超える学校のうちのたった
49校しか許されない。わずか一割。残る9割の数千校は甲子園に立つことすらできないのだから。
いつものように、幼少期の大病からいじめ、引きこもり、自殺未遂、障がい、性的マイノリティ、もう時間が足りない(^_^;)
それでも、母の一言に救われたこと、本当はマイノリティのことは話したくない、マイノリティと言った途端、
本当は男のくせに、というフィルターがかかって、嘘つきとまで言われたこと、、、
自殺防止は「あなたにはまだ向こうにはいってほしくないんだから」とグイッと綱を引っ張る綱引き。
そしてお天気教室の話も。そしてそこにちょっと絡めて、自然災害は天災なのでどうしても人間の力には限界がある。
それでも被害を最小限度に食い止めるべく減災に努める。
ただ、人権問題は、自然が引き起こすものではなく、すべて私たち人間の問題、私たち人間が引き起こすもの。
せっかく高校生が参加しているので、白杖を実際にもってもらいました。なかなか持つことないと思うからね。
そして、来月のブライダルショーの話をしました。まだ相手はいないけど、ショーではあるけど、花嫁になります!
自然と拍手が沸き起こって、ちょっとうるっときました。
講演後もほとんどの参加者の方が残って、自著に目を通してくださったり、話をして下さったり。嬉しかった。
1時間半の講演を終え、息つく暇もなくまず三学期の講演の打ち合わせ。
マイノリティのことだけでなく、メディアとの付き合い方や白杖のこと、伝えてほしいことがいっぱいありますって
言われたのも嬉しかった。どうしてもトレンドってこともあって、LGBTのことをと限定されることもあるので。
それは私の中のほんの一部しか過ぎなくて、しかもそれはあまり表に出したくないくらいで、、、
生徒さんの日ごろの生活の様子なども話してくださったので、やはりそれを知って子供たちに向き合うのと、
そうでないのとでは違いますからね。
そして、引き続き、近隣の高校の生徒さんとの懇談。6人ほど。
さっそくなんですが、笛田さんにお聞きしていいですか?と、なんとも頼もしい。
なんでも校内で調べたことを発表するそうで、校内発表も選抜されないとできないそうな。
校内コンクールみたいな感じ?!
お礼の手紙を書きたいので住所を教えてほしいと言われただけでグッときましたが、
せっかく選ばれて校内発表ということになったら、発表できること自体すごいことなわけなので、
私を招待してくれない?私にインタビューしてくれたのなら、発表は気になるわと伝えときました。
愛用のリコーダー、そして、白杖も全員に持ってもらいました。
ある子が「がっ!ってやってください」と。最初よくわからなかったけど、私が白杖で困ることとして、
杖を引っ張られるのが怖いと話したことを実際に体験したい、と。
白杖をもって目をつむってもらい、私が軽く杖をちょっとずらしただけで、みんなびくっとなってました。
口々に、怖い!と。こういうのは別に見せ物でもなんでもないですが、でも、実際に杖を持ってもらって、
体験することが一番伝わるので、白杖にも関心を持ってくれた子たち、ありがとね。
最後に記念写真を撮りました。生徒たちみんな緊張してたので、
「私、みんなと一緒にいる今は、女子高生だから。すっごくうれしいのよ」っていうと男子も女子もみんな
目が輝いて、ぐっと近寄って、可愛いポーズして写真におさまりました。
高校生はもう大人、な所もあるけど、やっぱり年頃にして16-18ですもの、可愛い可愛い子供たち。
12時に久留米に着いて、久留米駅から帰りの電車に乗ったときは18時半。
長い一日だったけど、とても濃い一日でした。
そして一回ぽっきりのご縁に終わらず、また久留米商業に行けることがまたうれしい。
いやぁ、ユーロ、じゃなかった、ドル、でもなかった、縁ですねー。
そうそう、最後に、最近作った、一人で抱え込まないで!リコーダー・レインボー・ブリッジは北九州市で活動する当事者団体ですという相談カード、保健室にも置いておきます!と。嬉しかった。来てくれた近隣の高校の生徒さんにも私が渡さなくても既に配ってくれていて、嬉しかったなー。


