週末、広島授業作り研究会の合宿に参加してきました。
教員でもない私なのに、授業作り研究会とのご縁はもう
13年にもなります。

まだ引きこもりからなかなか抜け出せずにいた13年前、
もともと学校の先生を夢見ていたこともあって、
日本全国の教員が北九州に集まる研究大会にもぐりこみました。
そのとき、リコーダーを手に演奏している私に声をかけて
こられたのが、広島授業作り研究会でした。
そして私も、「地域に働きかける授業作り」と言う広授研の
発表に心揺さぶられました。
全国から集まる教員に何かお土産をと、思いつきで活動を
立ち上げ、子供がおもちゃのお金を作るように、名刺を
50枚手書きして配って回ったのが、
リコーダー・アース・ブリッジの始まりでした。
改めて教員を目指そうと24にして高校入学を果たしたものの、
学級崩壊に失望し、わずか1ヶ月で退学を決断。
退学決断のきっかけとなった、ネイチャーゲーム指導員資格。
そして、退学翌日に広授研参加のため、広島に向かいました。
鈍行列車に揺られること5時間、わずか24時間前には退学劇を
繰り広げていたわけで、心の中はぼろぼろでした。
でも、リコーダー・アース・ブリッジで生きていくんだ、
と言う決意もそこにはありました。

それから12年ものお付き合い。
私を「熱ある人、学びがある」と言って頂いたことを
鮮明に覚えています。
教師集団に、教師でない私が飛び込むのですから、
浮くかもしれないし、かつて北九州で「教壇は聖域だ。
聖域を侵すな」と言われたことがあったくらいですから。
教員はもちろん、教員でない人も生きていると何かしら
発信できる何かを持っているはず、という観点から、
授業実践から、レクリェーションゲームまで様々なものが
レポートにあがりました。
そして授業実践について素人の私が意見を述べても、
『学びがある』とじっくり聞いて下さったり。
広島市内の小学校に出前授業に行かせていただいた
こともありました。
教師集団を超えた、まるで家族のような、実際、家族ぐるみの
お付き合いをされてる方も多い、広授研。

LGBTを抱えていると、宿泊には色々ご迷惑をおかけする
のですが、配慮して下さって助かりました。

私が参加する時には、早朝ネイチャーゲームと演奏会。
土砂降りの雨だったので玄関前での開催になって
しまいましたが、ベンチに腰掛け、目をつぶって音に
耳をすましました。ほんの1分、耳をすませるだけで、
自然に思いを向けることができます。
そして、リコーダー持ってくるのを忘れた、という方が
多かったので、私の演奏会に笑。
昨年流行ったアナ雪から、情熱大陸まで5,6曲演奏。

そのあと、私のレポート発表。
人数が少ないせいかたっぷり45分時間を頂きました。
12周年冊子をもとにザーッと近況報告、
LGBTについてじっくりしゃべりました。
メディアが最近は注目するようになったので、同性婚に
ついては取り上げてくれますが、そのせいか、LGBT=
同性婚のイメージが染み付いてしまって、それは、LGBT
でいうとLとGしか紹介してないですよ、という話しやら、
身体の性、望みの性と好きになる性は同じではないこと。
性別は男女というのが出来上がってるので、
身体は男性で、女性として生きたい、というと、
好きになるのは男性でないとおかしいとよく言われますが、
「自認」と「指向」は全く違うものということを話しました。
そして、たっぷり時間をとったのは、ちひろダイアログ。
子育て中の参加者もいらっしゃいましたので、
LGBTを抱えることで子育てについて何を思い、
なにに葛藤するのか、 母親になりたいのになれない、
子供連れとすれ違うのすら苦しいことを話しました。

頂いた感想です。
*リコーダーが素敵でした。
*本物の木のリコーダーの音はやはりいいですね。
*音探しは瞑想みたいでいいですね。
*笛田さんのような発信する方は貴重な存在だと思いました。
*自分を差し出し語ることで自分の近くの環境から少しずつ
動かしていくと言うことを実践されている笛田さんの強さを
感じました。
*色々な体験を経て、一つ一つ自力でやってこられたことに
感心します。大きな壁にぶつかられる(というより、未熟な
理解のない社会が押しつけて来るもの)に負けてほしくないです。

地道に歩んでいれば、きっと伝わっていく、よね、きっと。
私にできることは小さなことかもしれませんが、
リコーダーを手に、当事者として、生き方のモデルとして、
大いに語っていく。語ることが私にできること。