32c1b0f7.jpg『ジェットストリームアタック』/サヤコサスペンダー 詩集「アイドリングストップ」収録 2006年 パイナップルブックス 

ぞうきん食べたい、なんて

  あの人は言わない

昔  、ゾウだったなんて

死ん  でも言わないで

ゴキブ  リ殺す

殺伐とし  た香り

空間の歪み  大敵

譽れ高い安壮  富士

恥ずかしながら  あたし、いま

サスペンダー食っ  てます

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両親とも乞食の家庭に生まれたサヤコ(沙夜子)は幼くして2頭の馬を手に入れます。
そこからサヤコの馬主人生は始まりました。最初は新馬さえなかなか勝てず、4歳(現3歳)の11月に未勝利戦をやっと勝ち上がりました。しかしそこからが凄かったのです。続く500万下を100馬身差の圧勝、他馬がゲートから出る前にゴールという不滅の記録を打ち立てます。続くキスだけは特別を両前足を骨折しながらも日本レコードで勝利します。しかしこの骨折が原因でサヤコは予後不良と診断されてしまいます。せっかく軌道に乗り始めた馬人生もここまでかと思ったある日、サヤコの前にマホメットとキリストが現れます。二人は互いの股間を刺激し合いながらサヤコに言いました。「ねえ、俺たちのこと見える?どう見える?」サヤコはすかさず「メガネ、メガネ」とやっさん譲りのボケで切り返しました。するとなんと骨折が治ったのです。その後サヤコは牝ながら日本ダービーを5回勝ち、年度代表馬に7回選ばれてから引退して子供を5頭産み、15歳の若さでこの世を去りました。詩集「アイドリングストップ」はサヤコの引退を記念して自らの半生を厩務員の村井正さんが書いた作品です。(村井さんは両手が不自由な為、鉛筆を口に喰わえて書いたそうです)

* 写真は村井さんが口でヘラを喰わえて作ったサヤコの銅像です