中田英寿は言ってましたね、
旅とは人生であり、人生とは旅である、と。
様々な場所へ出向いて、様々な人々と話し、絡む。
泣き、笑い、考え、楽しむ。
それらの経験が自分の人生を深く、幅広いモノにしてくれると思う。
上っ面の観光町での店、飲み屋、接客など受けても大した感動ないよ。
はずれた場末の飲み屋とか、そこに集まる人々との交流こそが自分を人として成長させてくれると思ってます。
愛知県豊田市。
小学生時代、大学生時代合わせて10年間愛知県民だった自分にとって、
知ってるけど、特に行く用事もない町でした。
それが、三河パンクシーンを知ってからイメージが変わり、
更にTURTLE ISLANDを知ることによって尚更興味を持った町になりました。
ライブハウス以外で、初めて豊田に行き、タートルのヨシキくんの店、"ネオ斑屋"に行ったのはもう4年前かな?
初代斑屋には行くこと出来なかったから仕返しにと、ネオ斑屋には富山在住ながら、かなりの出席率高めを叩き出してたはず。
そんなこんなで、タートルメンバーや、そこに集まるいつもの顔触れとも顔見知りになり、
終いにゃ、トヨタロックフェスに富山県人ながら毎年ペイント参加までしてる。
アウェイのはずなのにホームの洗礼!!
有り難い話です。
そこで橋の下ですが、
去年に引き続き、出店参加であります。
橋の下って言ったら、
ゲゲゲの鬼太郎の世界観がまず思い浮かんでしまう僕です。
草木生い茂る、ジトジトした感じ。
雨を凌いでたら、妖怪ポスト見つけちゃったよ… みたいな。
会場の豊田大橋はトヨタスタジアムの横、近代的建築物全開です。
そういや、2006年のI.R.Oってイベントでも一際異彩で、昔懐かしい屋台出してたよね、タートル御一行は。
橋の下って言葉から連想するモノには、橋の上にはない、独特の雰囲気があるように思います。
渦巻く混沌、
オーバーグラウンドとアンダーグラウンドの境、
メインカルチャーとサブカルチャーの境、
そんな場所に、昔なら当たり前だった日本の文化や芸能、祭りを持ってきた、
それが橋の下世界音楽祭って感じかな。
日本の当たり前だった風景や祭りが、今やアンダーグラウンド、サブカルチャーに捉えられてる?!
そんな概念を根底からブチ壊し、突き上げてワッショイする、
TURTLE ISLANDと仲間たち(火消し"め組"ならぬ、火付け"ぬ組")が命かけた魂の祭り、
橋の下世界音楽祭!!
祭りを頭からケツまで回すのは、
入れ墨、モヒカン、スパイキー、スキンヘッド、チョンマゲ、斑屋に集う毎度お馴染みの面々とタートルアイランドのメンバーに、ボランティアだけでイチから作りあげる祭り。
デッカい町内の盆踊り大会みたいな雰囲気。
若い人には新鮮で、昔の雰囲気知ってる人は懐かしいと感じるでしょう。
でもその中にも現代ならではの演出もあり、到底一筋縄ではいかない祭りです。
町内の盆踊りが入場無料みたいに、こちらの祭りも入場無料で、老若男女大歓迎スタイルです。
去年は投げ銭と協賛金でヤリ切った伝説をカマしましたが、
今回は祭りの電源を全て太陽光発電で賄うという、更に前代未聞の仕掛けをカマしてきた。
アイデア、決断、信頼、
全ての意識が、祭りを創りあげる人々に浸透してる。
全員が全身全霊。
やはり本気のヤル気には人が集まる。
マツリゴトに町の仲間が力を貸す、素晴らしい連携と団結が豊田にはある。
ガキの頃からの仲間が変わらず集まり、知恵と力を貸して創りあげる。
笑いが絶えない祭り創り。
切れない繋がり、羨ましい。
豊田に旅して、その現地の人々と絡むのは凄く人生に影響を与えてくれると思います。
人々が温か過ぎて心が火傷します。
火付け人だらけです。
全国をツアーしていろんな場所を周る光風くんも、
豊田は町じゃないね、豊田って国だよ、と言っちゃうくらい。
高いチケット代、金のかかった設営、金で雇ったスタッフ、すべてが陳腐に見えるほど、
橋の下世界音楽祭ってヤツは、人と人の繋がりが熱苦しいほど感じられる。
投げ銭を募るノボリや旗、
手押し車に酒樽乗せて、人も乗って太鼓や笛や三味線のチンドン行脚、
後に付いてく人々、増える太鼓の音と比例する歓声と絶叫と笑い声。
子供の頃に行った田舎の盆踊り大会、
大人のケツしか見えないほど小さな頃に見た行灯と屋台と提灯が並ぶ祭り、
酒の匂いと笑い声と響く太鼓と笛の音、
当たり前だった日本の祭り風景がある。
フェスじゃない、祭り。
記憶と魂が揺さぶられる祭り。
子供だった僕達を祭りの出店や盆踊り、獅子舞なんかで楽しませてくれた大人たちの年齢に、
今、自分がなってる。
タートルや、ぬ組の皆も大体同じ年齢層。
切腹ピストルズが言ってた、
昔の良い行事や風景も知ってる、今の狭間の世代である自分たちがパイプになって、上の世代と下の世代たちに魅せつける時だ。
三宅洋平は政治を民衆の元に戻し、マツリゴトとして、無関心な若者を振り向かせ、凝り固まった世界を壊し、選挙をフェスにすると立候補した。
タートルアイランドは日本の文化や芸能の命溢れるマツリゴトを立ち上げ、日本人同士の記憶と魂を揺らして、若い世代と文化芸能の先駆者を繋げた。
個性溢れまくってるこの2組が、やってることは違えど、
何か蔓延してる日本人のモヤモヤを吹き飛ばすが如く、リアルに動きまくってる。
運良く導かれるかのように、この2組の動きに触れられた先週末の3日間。
この3日間に辿り着くまでの2週間、自分のヤレることはヤった。
結局みんなそれぞれが本気なら正しいし、
誰かにコロコロ流されるくらいなら、自分の意志と魂に流されたい。
それしかない。
この世の全て、1人1人の掲げる正しいことも間違ったことも、地球創生期や宇宙的には何ら空っぽで意味を持たず、
NIHILISM(虚無主義) ってヤツです。
そこに意識があの2週間で辿り着いたんです。
無、空っぽだからこそ、
ポジティブに創っていく。
哲学者ニーチェの考え。
"鷹の勇気と蛇の知恵を持った超人であれ"
ニーチェの言葉、
聞き覚えがあった。
犬式の曲の中で三宅洋平が言ってた言葉だ。
意識を超えて繋がった。
未だ未だ頂は遠いし、
無いかもしれない。
ニホンオオカミのように、絶滅したと言われてもなお探し続けられてるかの如く、
信じ、創造し、小さな発見を繰り返しながら自分のペースで進んでいきたい。
導いてくれる八咫烏は自分の意志。
上半期、いいマツリゴトに触れられて満足です。
橋の下のライブなどのレポはまた後日。
バイバイ、またね。
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