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ヒーローや天才は遅れてやってくる。

そんなニュアンスの言葉や物語の展開ってのはありふれてます。

そこで今朝、ふと思いました。

あの人たちは遅れてやってきたのではなく、世間や一般大衆が常に先を走ってるヒーローや天才にようやく追い付いただけなんじゃないかと。

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例えば流行なんてのはグルグル回りながら2世代を跨いでまた流行るなんてのが繰り返してます。

だからオリジナルなんてのは90年代、それも前期の段階で全て出し尽くされてる。と、各方面で言われてます。

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グランジという、バブルの反動で退廃的なムーブメントがあった一方で、日本のファッション界ではヤケにヒッピー文化とフラワームーブメントのファッションを雑誌等で展開してました。たった1年だけだったけど。

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湾岸戦争もありましたしね。ベトナム戦争時代のあのlove&peaceなムーブメントを起こそうとマスコミが仕掛けただけでしょう。

慌ててベルボトムやら、花柄シャツやら、デカ襟のテカテカシャツやら買ってた人達が雑誌に踊らされてる様は滑稽でしたね。翌年全く着てないし。僕はもちろん買ってません。

ま、その時に流行なんてのはクソだな、当てにならねぇ。と勉強出来て良かったです。16〜17歳の頃でしたね。

そのまた一方でカウンターカルチャー的にジワジワと続いてたスケーターファッションやカルチャーから、グランジ、裏原が提唱したパンク的要素が結果的に90年代を〆た。

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戦争などの負のイメージからの脱却、love&peaceを浮かれた感じで集団で言うだけじゃ何も変わらない。

1人1人の個性を尊重した確かな行動こそが、結果的に強い集団と化し、それがムーブメント、はたまたカルチャーとなる。

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大衆はやはり時代の流れに乗ってる。そしてその時代の流れから離れたところで、先を見て行動してる表現者は必ずいるし、それは間違いなく少数派。マイノリティです。

90年代中期からストリートやアンダーグラウンドのリアルな、大衆に迎合しないDIYな精神姿勢を持った尖ったシーンが台頭したのは当然の流れだったと思います。

始まりはいつもマイノリティ。

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大衆的な周りとは違う雰囲気はやはりクールで尖ってる。

でもそれも90年代後期には大衆化されて本来の尖ったイメージは失せてしまいましたが。

そして00年代からはずっと過去のカルチャーの上書きとアレンジが続いてます。

インターネットが大衆的なものとして認知され、PC1人1台当たり前なんてのが囁かれ始めた頃ですね。

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例えば、それまではスカパーやケーブルテレビのCSチャンネルでしか観れなかった海外のMVや情報が自分の意思で好きな時に検索出来るようになり、海外の雑誌や写真集を買うしか見ることなかった画像も簡単に見れるように。

デジカメなるものの出現も参った。インスタントカメラにアッサリ取って代わったコンパクトデジカメは、やはり1人1台のPC普及に一役かったはず。

そんなワケで、インスタントな世代はインターネット世代の波に飲み込まれはじめて、早17年。

現代の若者が逆にインスタントカメラを使う皮肉的状況まで出てきてる。

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アナログレコード回帰な動きとか、

結局はその時代ごとの無いものねだり。

便利になったと中年は思う反面、便利な状況が当たり前の若者が不自由さを求める皮肉。

いつだって中年と若者は迎合しにくいもんです。

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だけど、時代を超えてもなお、世代も超えて支持され続けなきゃ食っていけないし、面白くない。

特に最近はそう思ってます。

凡ゆる分野の優れた表現者は、時代の流れに迎合するでなく、自分の個性、自分だけのイメージや技術を出すべく常に頭を悩ませ、悩み抜いた結果、開き直ったり、何かまた別の扉が開いたりしてるはず。

そして、自分を時代の流れに合わせるのではなく、自分の流れや行動、表現に時代を追いつかせる意識こそが重要だろうと。

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今は常に情報がスピードを出し続けて変化し、通り過ぎていきます。

座間の9遺体事件も既に過去っぽい匂いがしてきました。

あれだけのインパクトのある悲惨な事件ですら。

町のレコード、CD店のオヤジが言うには、レコード人気再燃とかマスコミが騒いでるけど、あんなもん全盛期から比べたら全然、半分以下だと。

と、なるとマスコミの情報を間に受けて若者に対してアナログ愛を語ろうとも2割に響けば良い方でしょう。

絵やデザインに関しても、手描きやアナログ制作だと自信持って出したところで、深くまで響く若者はごく僅か。

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そんな面倒なことやらずに、コレをこうしてポンッとやれば、ほぼ同じ事が出来るょと示されるのがオチでしょう。

今や90年代まで体験出来た真のカルチャーやムーブメントはほぼ起きないと思った方が良い。

今まで散々アナログ制作にこだわるとかココでも書いてきましたが、

多角的に凡ゆるイメージやシミュレーションをして先を見据えると、先細りするのが浮かぶようになって参りました。

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もうすぐ40歳になる自分にとって、30代はかなり飛躍できたと思います。

ずっと付き合いの続いてる人もいれば、熱しやすく冷めやすい感じで引いてった人も。

僕はずっと同じ事を続けることが苦手なので、作風にもネタにも変化があります。

毎度、次はどう攻めようかと考え、多角的に凡ゆる分野をリサーチする。

その時、その時で引っかかるイメージが違うから作風も必然的に変わるワケです。

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芯にあるものは自分自身のみであり、パンクやレゲエなどといったカルチャーやムーブメントが表現の芯となり続けることは無いです。

今回の名古屋での作品展では、自分自身の頭や心の中にあるイメージを具現化しました。

個展ってやつは、やはり恥ずかしいのはそういうことだからですね。自分の心の内をさらけ出すんですから。

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そして、ココ最近意識してた作品のキレってやつも現段階での技術では最高レベルを出せたと思います。

まだまだイケるはずだし、イクつもり。

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今個展会場 spazio ritaのオーナーさんからは、スタイリッシュな作品が揃ってるねと初日に言われ、やはりキレを意識したからこそだなと心の中でニヤリとしました。

美術の歴史やデザインの歴史などもインターネットで簡単に垣間見れるので、色々と勉強してます。

内容は次回作などのネタバレに繋がるから言いませんが、自分の先を見据えたイメージは間違いなく時代を読み、少し先を走ってはいませんが、歩いてるとは思います。

世間の評価なんて遅れるものと思ってます。

皆、あとから気付く。

そして大衆が気付いた時、表現者は既にまたその先に行っている。

時代を読む事は大切。

じゃないと売れないし、売れなきゃ次に行けない。

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繰り返し先手を取りながら、過去の作品に大衆を食いつかせ続けなきゃなと。

僕はまだまだ時代を読むチカラがないので、ちょっとまだ一部、抜け出せずにモヤっとした部分もありましたが、今回の作品展でその答えが出たので気兼ねなく先に行けます。

次なるイメージや、仕掛けるべき構想は既にある。

パンクの仕掛け人として有名なマルコム・マクラーレンが最期に言った言葉を引用↓↓↓

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"レオナルド・ペルティエに自由を"と言いました。彼は最期までユーモアを忘れませんでした。

レオナルド・ペルティエは、アメリカの先住民運動の活動家で、FBIエージェント2人を殺害した容疑で70年代に投獄された。ヴィヴィアン・ウエストウッドは、彼の罪はでっち上げで、釈放するよう求める運動に関わっている。


↑コレの何がユーモアかと言うと、マルコムはヒッピー嫌いでしたからね。そんなことを言うはずが無いのにコレを言ったってこと。

常に先手を取り続け、仕掛けたマルコム・マクラーレン。やはり常にユーモアは大切ですね。

人の耳を集める為にはユーモアが必要だ。

と、デッドケネディーズのビアフラも言ってます。


バイバイ、またね。