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”根っこは何処へゆく”

何やら時代が変わるかもしれない物々しさをココ数年感じてるだけに、物凄くタイムリーな言葉だと、改めて思います。

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映画では尺八文化の伝統、スケートカルチャーの進化について、尺八奏者やスケーターそれぞれの立場からそれぞれの意見を語らい、最終的な答えを観てる我々自身に問いかけてくれます。

根っこ=roots

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僕ら人間のルーツは自然。

自然ありきで、ある動物が進化し、結果、人間が誕生した。

山、海、森、林、川に触れると落ち着く。

それはやはり人間が自然から生まれ、それらに触れることにより、一体化を感じれるからだと思います。

人工物が溢れる近代。自然界の最も後輩が一番、知恵と破壊力を持ってしまった。

映画に出てくる尺八奏者の言葉で、

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”竹を人間に合わせるんじゃなくて、人間が竹に合わせる”

ってのがとても印象的でした。

映画を観てもらえれば解りますが、一口に尺八と言っても、江戸から伝わる尺八と、現代で広く使用されてる尺八は違うのです。

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自然を活かした物と人工物の違いです。
そこに文化と音楽、時代の流れと伝統が絡んできます。

対して、スケートボードカルチャーは1970,80年代から始まった近代文化なので、サーフィンのような自然と調和というよりは、凡ゆる人工物に対して人間がどう接し、楽しみ、遊び、アートや音楽を絡ませた近代文化として進化継承させていくのか?がポイントな気がします。

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この映画で取り上げられた二つの共通点は、ルーツから現代、未来への、時代が変化してゆく中で、

ルーツの良さを失わせず、現代にどう対応させながら、未来に繋げていかなければならないのか?何をどう取捨選択しなければいけないか?です。

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映画を観終えると、尺八とスケボーに限らず、この現代に生きる僕たちの凡ゆる事象に当てはまると感じます。

まずは人間でありますから、生物でありますから、”生きる”が大前提。
そして、”命を繋げる”が次なる絶対使命。
人間には理性があるので、喜怒哀楽をコントロールできます。

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時にそれらが暴走しないための統制役として、社会があり、ルールがあり、政府がある。そして政府という一部の権力が暴走しないために憲法がある。

全ては僕らが”生きる”と”命を繋げる為”のルール。そんな、お上の下にいる民衆たちが生きることに対して活力を与えてくれるもの、

それが文化であると思います。

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文化は日々の生活に華を添え、人々の団結や協調も生み出す。更に、人間と自然を繋げる役割も果たしてくれる。

さて、ココまで書いてピンとくる人もいるかもしれませんが、

映画”根っこは何処へゆく”の上映連動企画”寺子屋せっぷくぴすとるず”のテーマは、

江戸、粋、性(エロ)

今回、凡ゆる事象の根っこを考えるということを重点とした時に、僕がやっているステンシルですが、その中で日本の浮世絵を扱ったものがあります。

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浮世絵を掘り下げてくと、春画に辿り着く。

春画とは?と調べていくと、只の昔のエロ本とはまた違うようだって気づく。

通称 笑絵とも呼ばれ、性の営みを描いた春画を笑いながら老若男女が楽しんでいた。

結婚した夫婦に春画を贈り物としてたり。それはつまり、子孫繁栄を促すものであり、

厄除けの意もあったよう。(濡れるという洒落で火事を免れるという意)

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そして現代、少子化が叫ばれて随分経ちます。

民法テレビではお色気番組が姿を消し、女性の胸を出せない状況。逆に性産業、性玩具は進化充実してる。バーチャルで満足し、生身同士の絡みがなくとも過ごせるといった状況もある。

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性風俗産業も一時期に比べるとかなり不況とも言われ、近代バーチャル、マスターベーション快楽巧妙化により、益々、少子化が進むのでは?と危惧しております。

昭和から見ても、性に関するものは隠し、閉ざされ、恥ずかしいものとして徐々にオーバーグラウンドから淘汰されてきたように思います。

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フェミニストによるもの?西洋化?とも取れる。だけど、西洋人はコンビニのエロ本売り場に酷く嫌悪感を示すので、まだギリギリ日本人の感性が残ってるとも言えます。

そして閉ざされた空間で一人、PC開けば満足出来てしまう。

なぜ?こうなってしまったのか?

人間、生物としての使命、命を繋げる為の行為を、面白可笑しい伝統文化として時代によって変化しながらも伝わってきたものが、今や完全に閉ざされる寸前では?

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と、思いましたので、敢えてこちらなりの”根っこは何処へゆく”のテーマとしてエロを取り上げさせて貰った次第です。

政治、経済、法律、憲法よりも、もっと人間的な根源。

生きる、繋げる文化として。

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タイミング的に参院選挙あって、様々な問題が連日取り上げられてましたが、

それよりも、もっと根っこの部分、人間の生物としてのルーツと欲、それを彩ってた江戸からのエロ文化を取り上げられたことが出来て良かった。

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日々の生活、暮らしを楽しむのに不可欠な要素がユーモアです。

”人の耳を集める為にはユーモアが必要だ”
と、デッドケネディーズのジェロ・ビアフラも言ってました。

エロというユーモアを前に打ち出し、それで間口が広がり、人が集まり、その場で本質をユーモア交えながら展開するという素晴らしい結果となりました。

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江戸エロ文化を踏まえつつ、春画に描かれた内容から始まり、粋とは?を考察し、着物や野良着、下駄や雪駄、着こなし、かぶき者などにも触れ、夜這い、赤線、青線、太平洋戦争の富山大空襲による文化財消失、

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全日本チンドンコンクールを下らない企画に成り下げた役人に対するゲリラ切腹チンドンの話、

更には切腹ピストルズが選挙フェスに出た時の話まで、

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エロ文化に留まらず、凡ゆる事象に触れられたと思います。

寺子屋の最中に誰も席を立たずに聞き入り、終わってからは沢山の人から楽しかった〜、ありがとう〜、またやって下さい〜って声を掛けてもらえたのが凄く嬉しかったです。

寺子屋前に切腹ピストルズが座りで演奏する御囃子もありましたが、

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お客さんにずっと椅子に座って観てもらうというイベントは自身初めてでしたが、お客さんも、切腹ピストルズの皆さんからも好評頂いて満足であります。

必ずしも切腹ピストルズを招いて、大演奏しなくても素晴らしい宴になると確信出来ました。

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後日、団紅隊長とも話して、当日の寺子屋の内容もお客さんの反応も良かったと言って貰えたし、

何より”根っこは何処へゆく”の監督 カッちゃんに満足して貰えたのが一番良かったです。
また次に繋がる良い機会でした。

深夜の打ち上げでは、刺身食いながら座敷で3時過ぎまでお互いの馬鹿エロ話や昔話に華が咲き乱れ、笑い声の絶えない良い時間でした。

これからも切腹の皆さんに負けじと、僕もトークの引き出し沢山用意していきたいと思います。

バイバイ、またね。