この作品が上演された元禄時代って
まず元禄文化(バブル)があり、
元禄大地震が起こるなど現在の社会状況に似てる。

すべては金の世の中に純愛を貫くといいつつも
金さえあれば、何の問題もなく、身請けできるという現実
その金がないから、純愛が生まれる。。。
金があれば、ドラマは生まれず、純愛にならない。

這いつくばって生きる、
真剣に生きる、
そのために死なねばならぬという矛盾。。。

そして、この手の作品では心中を賞賛すべき日本人の美学という。
でも、死ぬしかないという現実があるだけの話で
生きられるものなら、生き続けたほうがよい。
やり直せるなら、やり直せたほうが良い
やり直せないから、心中するのに
なぜに心中を日本の美学というのか私にはわからない。
たぶん、景子たんにもわからない。

だから、みーちゃんはこのことに悩み、浄瑠璃が書けない。
みつるには赤穂浪士支援のセーフティネットがあり、救われた。
しかし、みわっち、みりおんには救いが無かった。
まゆはただただ受身で祈るだけだし。。。

近松の原作ではあきら演じる長作は殺されず、そのまま生きるが、
この作品ではみわっちに殺されることが救いか?
殺したことにより、みわっちは罪人となり、
みりおんを道連れに心中する。
そして、子どもたちはママゴト遊びから心中ごっこをする。
これじゃあ救いがないので、はっちさん演じる近松が
最後にあの世で結ばれるシーンを書き加え、2人は救われる。

心中シーンは暗転となり、残酷なシーンはない。
宙組のCry-Maxの殺人シーンの方が刺激的です。

でも、輪廻という思想を信じていれば、
死んでやり直すというのはありなのか。。。

あと宙組観まくっています。
現在まで8回観劇!
原田君、複線がすべて回収されててストレスなし!
テンポもいいのだけど少しわかりにくい部分あり。
これは場面転換のやり方で解消できはずなので、
場面転換を少し考えてほしいなぁ。

あとテル。。。後半の芝居は違うと思う。
テルのでる場面、雰囲気が違い、軽い。。。
狙いなのか天然なのか、たぶんKY。