久しぶりにある企業からCSRの相談がありました。

環境NPOと組みたいと言うので、 環境NPOを紹介。
同時にCSRの仕事の話もいただき、
「そうか、環境問題を解決したいと思っているんだ!」
と意気に感じ、一生懸命企画書を作りました。

少し正攻法すぎるけど
先方の意気込みの高さから
まずは環境問題を解決したいと言う思い(大義)を
株主や顧客、従業員、近隣住民などのステークホルダーが
納得するように明確にするワークショップを提案。
当然、プロセスコンサルテーションなので、
最終的な落としどころはわからない。
悪く言えば、成り行きまかせ、
良く言えば、従業員の自主性尊重。
これじゃあこの会社に余程の覚悟がないと恐くてやってけないね・・・

しかし、プレゼンの時に少し違和感が・・・
あれっ単に従業員を環境NPOにボランティアで派遣したいだけ?
短期的な目に見える対外的な成果(数字)が欲しい?

結果的に不採択でした・・・

よくよく考えたら、
別に環境問題を解決しようなんて思っていなくて
悪く言えば、NPOを利用して
企業の評判を高めたいだけだったんですね、この企業。

従業員が本当に自発的にNPOの活動に参加するなら
それはそれで立派なチャリティ型のCSRなので
この企業を批判はできない。
NPOも面倒かも知れないけど、
それなりの寄付もするようなので貴重な収入源。
NPO自身の知名度も上がるので、
ミッションを共有できるかどうかはわからないけど
とりあえずはWIN-WIN。
あとはこれを機会に社として支援する大義を見つけて
業務の一環として取り組むのなら、良いことだ。
ここまで来るとインテグレーション型の理想的なCSR。


でも、悔しいなぁ。
過去の失敗が活かされていない!


子どもを支援したいと言う会社もそうだった。
別に子どもを支援したいなど思っていなくて
日本を代表する我が社がNPOを支援しない
と言うのはかっこ悪いと言うだけだった。
このときも読み間違えて
どうすれば生きづらさを感じているこども達を
事業を通じて援助できるかと言う提案をしてしまった・・・

こちらはもっとひどくて義務的で
自分たちの評判を高めようとすら思っていない。
子どもを支援することにした理由も
単に社名を組み替えたら、
「コドモ」になると言うだけだった。
きっかけはそれでも良いのだけど、
それからのストーリーがない・・・
新しい制度が始まって本業が苦戦していることもあって
来年度は止めるかもね。


この会社で学習したはずなのに
また勘違いしてしまったよ・・・


覚えておこう!
企業がNPOを支援したいと言う時、
NPOが取り組んでいる社会的課題を解決したいからではなく、
単に自分たちの評判を高めたいだけ。
だから、ある社会的課題に取り組む大義を明確にしようとか
その社会的課題を解決するNPOとの協働の仕方なんかではなく
如何にNPOを利用して世間の評判を高めるかと言う企画書にしなくてはね。