ウェブ新時代の「口コミ」戦略 ナンバー1になるためのビジネススタイル/小池 晋一

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通常はこのようなタイトルの本は読まないのですが、
ソーシャル・キャピタルについての言及も
あったので、読んでみることにしました。

内容としては「「みんなの意見」は案外正しい」
ビジネス版かな?と言う感じです。

ナンバー1になるためのビジネスモデルを
生み出すための企業のガバナンスについて
指摘しています。
現状のヒエラルキーを維持しつつ、
新たなガバナンスを実現する方法として
社員第一主義
完全に組織をフラットに作り直した場合は
民主的経営が必要だとしています。

そのためには、ソーシャル・キャピタルの醸成が
必要だとし、ソーシャル・キャピタルを醸成するための
具体的な方法が書いてあるのですが・・・

なんか納得がいかないんですよね。

ソーシャル・キャピタルが
社員第一主義や民主的経営を
作り出すのではなく、
社員第一主義とは何か?
民主的経営とは何か?
を真剣に考え、
その実現のために制度なり、評価方法なりを
従業員も参加して共に考え続けるプロセスが
結果的にソーシャル・キャピタルを醸成するのであって
儲けるための効果的な手段として
社員第一主義や民主的経営が必要であり、
そのためにはソーシャル・キャピタルの醸成が
必要だと言うのは、本質的な面において
社員第一主義でも
民主的経営でもないだろう。

個々の人々の多様性、独立性、分散性を
いかに確保するかに尽きるのだろうね。