ゲット・オン・ザ・バス

¥3,870
Amazon.co.jp

1995年の10月にアフリカ系イスラム教団ネイション・オブ・イスラム (Nation of Islam) の指導者ルイス・ファラカーンがワシントン・DCで行う「ミリオン・マン・マーチ」に参加するため、ロサンゼルスからワシンントンへバスで向う黒人たちを描く社会派ドラマ。

ネイション・オブ・イスラムは
黒人の経済的自立を目指す社会運動であり、
白人社会への同化を拒否し、
黒人の民族的優越を説く宗教運動
なんですが、バスの中に乗っている黒人達の間で
このバス旅行中、様々な問題が起こります。
黒人社会も随分と歴史がたち、
様々な価値観や立場の違いが出てきているのですね。

長い長い抑圧の歴史の中で
民族としての自尊感情を大きく損ない、
そもそもの原因を作った白人には何も言えず
黒人間で差別が起こります。
またネイション・オブ・イスラムは
同じようにキリスト教徒に迫害を受け、
ホロコーストすら経験し、本来は連帯すべき
ユダヤ教を敵視します。

成功した黒人は、
自分が成功したのは、自分の能力のお陰であり
お前達が貧困から脱出できないのは
お前達の能力が無いからだと
白人側につくことになります。

マルコムXは、このことを指摘し
ネイション・オブ・イスラムから独立するのですが、
ネイション・オブ・イスラムによって暗殺されてしまいます。

マルコムX/デンゼル・ワシントン

¥1,500
Amazon.co.jp

今の日本のいじめの構造に似ていませんか?
最近のニュースで職場でもいじめが蔓延していると報道されました。
たぶんそれが原因で家庭内いじめである虐待が起こり、
その虐待を受けた子ども達が、親から受けた虐待と同じことを
学校でしているのでしょう。


一番上位のすべて自己責任と言う言葉で
自分たちの無策を隠す国の姿は見えません。
先の成功した黒人の役割をヤンキー先生が
果たすことによって、一番の被害者とも言える
いじめっ子の個人的資質の問題としているのです。

ゲット・オン・ザ・バス@映画生活