マリアの輝く星

¥500
株式会社レントラックジャパン

弟を小児ガンで亡くした家族の再生への物語りです。

姉は母が弟ばかり可愛がっており、
自分を愛していないと勘違いします。

確かに母は弟を可愛がってはいたけれど
それは自分より弟を愛していたのではなく
弟が不治の病だと知っていたから。

そのことが姉には理解できず、
弟が亡くなったのは私の責任、
私が弟の代わりに死ねばよかったと
自己肯定感が大きく低下していきます。

母は弟を亡くしてからうつ状態・・・

そのため、姉はしばらくお父母の家に預けられます。
そこで、年下の男の子と知り合い、
弟の死に向き合うとともに
それでも母が好きなことに気づきます。

そして、静養している母の元に
正直な自分の気持ちを伝えに行きます。

ようやく母は姉の存在に気づき、
立ち直ろうとします。


なんかストーリーをそのまま書いてしまった。

一番印象に残ったシーンは
弟が亡くしたショックも見せず、
仕事に行っている父が
夜、一人でお酒を飲み、
嗚咽していたシーンです。

私も既に両親を亡くしているだけに
家族の死別の辛さは理解できます。
父を亡くした後の母は
悲しみから抜け出せず
後を追うように亡くなりましたから。

この親子も弟と同年齢の少年との
コミュニケーションによって再生を果たしますが、
それは偶然に過ぎず、
適切な時期に
適切な専門家の
適切なケアを受けていれば
全然違っていたと思います。

私も母の悲しみを理解できずにいましたが、
今から考えると相当精神的にまいっていたのだと思います。
その当時、今の知識があればと母を助けられたかもしれないと
思います。