ユア・マイ・サンシャイン


純真な男の一途な愛に感激!
こんな男性が現実はいないよねと思ったら、実話だそうです。
日本より親族やコミュニティの結びつきの強い韓国で大変だろうな。
それに景色と言い、風俗と言い、
20年ほど前の日本を見ているような感じで懐かしかったです。
こんな初々しい恋愛をまた経験してみたいなぁ・・・

でも、韓国の女性が片ひざついて食事などを
している姿は文化の違いで、韓国のマナーとは言え、
好きになれないです・・・


しかし、20年前の映画ではなくて現代の映画です。
純粋な愛の話では終わりません。
観ている観客の立ち位置を揺さぶるようなシーンもありました。

女性がHIVに感染したことを知りつつ(実は知らなかったのだけど)、
売春した容疑で逮捕されたとき、
失踪した彼女を1年間捜し続けていた男性が「夫だ。」と
拘置所まで迎えに行って、大暴れした。
これを見たマスコミは、
これはHIV感染者が売春していたと言う事件ではなく、
このような罪を犯してもなお、愛し続ける夫の一途な物語り
として報道した方がウケルと言う台詞がありました。
だからこそ、この映画も作られたのだし、
ストーリーもこの劇中の記者が言ったことそのまままだから・・・
監督、恥ずかしくなったから、このシーンを入れたのかな?


それ以後、男性は親族や友人を失い、
それを観た我々は涙するのだけど、
我々が涙するのは、このマスコミの罠にまんまと引っかかっただけのこと。
身近にHIVに感染し売春していた女性と結婚した男性がいれば
この映画を観て涙する人のほとんどが彼を無視するのではないだろうか?

そんな欺瞞をこのシーンで語っているように思いました。
このシーンが無ければ、実話ベースと言いつつ、
薄っぺらいラブストーリーになってしまったと思う。

あとHIVについての誤った認識の台詞があったけど
冗長になるかも知れないけど、医師のような権威のある人が、
訂正してほしかったなぁ。
食事や回し飲みでは感染しないし、
HIV感染=AIDSではないのだけど・・・

それとも、韓国ではHIVについての正しい知識は十分に
普及しているのかな?

ユア・マイ・サンシャイン@映画生活