自閉っ子、こういう風にできてます!

¥1,600
株式会社 ビーケーワン

今まで自閉症が「心の病」ではなく、「先天的な脳機能障害」である
と言うことを頭では理解していましたが、
でも、なんとなく腑に落ちないでいました。

でも、この本を読んで、そのことが良く理解できました。

自閉症の人たちって、歩くだとか息するだとかと言う
生きるための基本中の基本の動作でさえ、
ひとつひとつ意識的にしなければならないのですね。

それに言葉を字句通りに理解し、曖昧さを嫌う。
例えば、「今度、ご飯を食べに行きましょう。」
と誘われると、
今度って、いつ?
ご飯しか食べないの?
おかずは?
お話はしないの?
となり、パニックを起こすそうです。

また傘と自分が区別できないのだそうです。
例えば、自分の傘を他人に持ってもらい、その傘の中に入っていても
自分がその傘を持っていると認識し、手を動かせないそうです。
逆に他人の傘を借りてさしていても、
自分の傘ではないので、手が空いていると思い、
手を振って歩き、傘を落としてしまうそうです。

その他にも、雨が痛いとか、
こたつに入ると、
こたつの中に自分の足があるかどうかわからないので、
こたつから出るときは
こたつ布団を全部上げ、
自分の足があることを確認してから、
我々が無意識で行う作業を意識的に指令を出さないと
立ち上がることさえできないそうです。

彼らは上記のような自分たちの感覚が普通だと思っているため、
みんな、我慢しているなぁとか、なんでこんな難しいことを
簡単にできるのだろうと思っているようです。
定型発達の人も
自閉症の人がひとつひとつの動作に
こんなに苦労しているとは知らないので、
先天的な脳機能障害と言う理解をしていても
単なる我が儘と思うようです。


自閉症って実は感覚障害なんですね。
とても面白い本ですので、是非読んでみてください。