認知症とは何か/小沢 勲

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痴呆を生きるということ」に続き、読みました。

前作の「痴呆を生きるということ」とかなりダブっているので、
どちらか一冊で良いでしょう。

ただ最後の3ページだけは読む価値がありですね。

認知症の人をケアする家族も病んでいる場合があるということ。
必ずしもすべての家族が強い絆で結ばれている訳ではないこと。
むしろ病んでいる家族の方が多いこと。
例えば、DVで散々ケアする人を殴ってきた認知症の人・・・
素晴らしいお父さんが認知症になったことを受容できず、
なんでこんなことも出来ないのかと虐待してしまう子ども・・・

家族にはそれぞれの歴史があり、
時には墓場まで持っていかざるを得ない恨み辛みもある。

だから、家族だからと言うだけで、ケアするのが当たり前だと
当事者たちも第三者も思いこまないこと。
はやくギブアップし、使える社会制度は活用していくこと。


なるほどさすが多くの認知症の人とその家族を観てこられただけ
ありますね。

あまり型にはめ込んでみないこと、
無理しないこと、
そして、寛容であること、
が大切ですね。

今の日本は全く寛容さがないですから、
認知症の人もその家族も生き難いですね。