マスク

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株式会社レントラックジャパン

実話だそうです。
頭蓋骨形成異常で生まれ、16歳の若さで亡くなったロッキー・デニス。
冒頭、いきなりロッキー・デニスが登場したときは、
それが作り物だとわかっていてもグロテスクでした。
ロッキー・デニス本人はどんな顔をしていたのでしょうか?
でも、たぶん初めて見たら、怖じ気づくだろうな・・・

実は浪人の頃、夏に長野に一人旅した時、
満員のローカル線で頭蓋骨形成異常の人と会ったことがあります。
満員電車全体が沈黙が支配していたのを思い出しました。
それから、なんとなく気になって、このDVDを観ました。

でも、この作品、予想に反して
彼が異形なところを除けば全然明るいんです。
本当に単なる青春映画なんですよね。
誰でもがこの時期、自分の容姿に悩む、そんな感じです。
彼は異形で、病気は進行中なところを除けば
そのほかは全く普通です。
知能なんて劣っているどころか学年1の秀才です。

それは周りの人々が皆、デニスと普通に接しているからでしょう。
彼らがデニスをリスペクトするのは、
実は彼ら自身も外見はともかく
それぞれが心の傷を背負っているからなんだろうと思います。
偶然、デニスはそれが外見に現れただけであって
もし心を映し出す鏡があれば、彼以外は皆異形に見えるでしょう。
事実、デニスが遊園地のミラーハウスに迷い込んだ時、
鏡に写るデニスは全く普通の、寧ろハンサムな少年でしたから。