P・リトル
遺伝子と運命

遺伝子ですべてが決まるわけではなく、
生活環境など色々な要因があるので、
遺伝子診断だけで一喜一憂してはならないということ。
しかし、明らかに運命を決めてしまう遺伝子もある。
遺伝子エリートを優遇するのではなく、
遺伝子診断により不足する部分を補う教育なり政策が必要だと言っている。

遺伝子変異は計画的に起こっており、
それは阪大の四方さんが発見したように
不良な遺伝子が完全に淘汰されることはない。
なぜなら、不良なと言うのはその時点のことを指しているのであって、
絶対的なものはなく、今、不良と呼ばれていても新たなウィルスなどが
出てきたときに立場が変わる可能性があるから。
すなわち遺伝子変異は
不確実なリスクに対応するために起こっているってこと。

その例としてエイズ。
エイズが爆発的に広がらなかったのは、犯されながらも発症しない人が
いたからであり、それはエイズウィルスをブロックする遺伝子の変異体を
持っていたから(→これは正確な表現ではないので、あしからず)
環境が変われば、勝ち組と負け組は容易に入れ替わる。
要するに明日は我が身ということ。

でもね、やはり勝ち組が決める制度だと現時点での負け組は難しい。

その時点での優秀な遺伝子セットを持っている人を優先しながら、
その時点での劣等な遺伝子セットを持っている人も大切すること。
なんだか凄く当たり前の結論ですね・・・