ポニーキャニオン
すべては愛のために~Beyond Borders~

この映画は賛否両論あるみたいですね。
否定的な意見は政治的に偏りすぎているというものと
サラの行動があまりにも現実離れしているというもの。

政治的に偏りすぎているのは確かかもしれないですが、
そんなに目くじらを立てるほどのものではなく、西側諸国や
先進諸国では当たり前に悪とされているものです。
最もその前提すら疑う必要はありますが、
この映画はそれが主体ではなく・・・
かと言って、そのアメリカの思いこみを肯定するわけではなく、
このような刷り込みレベルからの異議申し立ても必要ではあるのですが・・・

次にサラの行動があまりにも現実離れしていると言う批判については
全面的に否定しておく必要があるでしょう。

難民の姿を見て、こころを動かされ、具体的に行動する人はいる。
あなたがその気にならないからと言って現実離れとは言えない。
それに理想主義とは何なのかと言うこと。
私も良く仕事上、理想主義者だと言われるけど、
人はひとりひとり違うのであって、その違いを認め、
可能な限り対応していく社会的仕組みを作ることは理想的でも何でもなく
現実的な対応なんです。
寧ろ全てをお金の問題に還元し、
そのほかを全てノイズとして捨象する方がおかしいのです。
そんなお金だけで全てを判断するホモ・エコノミックスだけで
社会が構成されてはいないのにもかかわらず
ホモ・エコノミックスだけで社会が構成されていると仮定して
物事を考えていく方がよほど理想主義的だよなと思う今日このごろです。