手術前に
術中に起こり得るあらゆるトラブルが説明された。
恐ろしかったのは、
万一、水晶体が誤って目の中に落ちたら、
さらに大きな手術になるということ。
何枚の同意書にサインしたかわからない。
私が
「1ヶ月後、アメリカに行く予定なんですが、行けますか?」と聞くと、
飛行機に乗ると、
目の中に入れるガスが気圧で膨張し、大変なことになる、
それに向こうで何かあっても対処できないだろう、
だから無理です、と。
6月26日の予定だった
友人のお見舞いと大谷翔平ドジャース観戦、その後のカブス観戦の夢が消えた。
それを聞いてからはもうどうでもよくなった。
4時からの予定の手術は
2時間遅れて、
結局6時からとなった。
私は手術の不安よりも
アメリカへ行けない落胆が大きく
そしてこの日昼飯抜きだったので
腹も減り早くしてくれと思いながら
車椅子で手術室へ運ばれた。
つづく→