大阪府にはエンパワメントスクールという支援教育を行う普通高校があります。

このページではそれぞれの特徴を述べていきます。

エンパワメントスクール

エンパワメントスクールは「生徒の力を引き出す学校」というコンセプトのもと、主に発達障害(LD・ADHD・自閉スペクトラム症)・グレーゾーンなどによって小中学校で十分能力を発揮できなかった生徒や不登校生を支援する全日制・総合学科の普通高校です。

学習意欲を高め、基礎学力を身に付けることを目的としています。

高校入試の特徴

エンパワメントスクールの入試は、内申書と5科目の学力検査(国語・数学・英語は「基礎的問題」を使用)、面接、自己申告書で考査を行います。

選考の第一手順では募集人員の最大50%を合格とし、面接、自己申告書、内申書の活動/行動の記録(内申点は含まない)で合否を決定します。

第二手順では、第一手順で合格とならなかった受験者の中から、内申点と学力検査点の総合点で合否を決定します。

カリキュラムの特徴

エンパワメントスクールは義務教育課程の学び直しに力を入れており、「朝の10分学習」「1時限30分授業」「英国数の主要3教科は15人程度の少人数・習熟度別授業」という仕組みによって、学力に遅れがある生徒も安心できる環境です。

「エンパワメントタイム」という正解が一つでない問題を考える参加体験型の学習にも力を入れています。

また、タブレットや電子黒板などのICTを活用した授業を取り入れ、効率的に学習ができる体制になっています。

総合学科なので、各学校に「専門性の高い選択科目」が設けられています。

「キャリアガイダンス」にも力を入れており、大学・専門学校説明会、職業別体験、相談会など支援体制が充実していることも特徴の一つです。

スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどによる支援があるため、発達障害(LD・ADHD・自閉スペクトラム症)・グレーゾーンや不登校経験者でも安心して学校生活を送ることができます。

それぞれのエンパワメントスクールの特徴

箕面東高校では「情報・ビジネス」「国際・コミュニケーション」「福祉・スポーツ」「環境・サイエンス」「人文・アート」の5系列から、自身の進路に合うものを選択して学ぶことができます。(大学進学を目指す生徒は5教科の一般科目を選択することも可能)

「デュアルシステム」という学校を離れての企業実習と学校での職業科目の両方を受講する科目があり、これらの体験学習も単位認定されます。

就職志向が強く、卒業生のうち大学・短大への進学率は約2割です。

長吉高校では「多文化共生」「ITとコンピュータ」「文芸と実学」「スポーツと生活科学」の4系列から、自身の進路に合うものを選択して学ぶことができます。(どの系列の科目も自由に選ぶことが出来ます)

特に多文化共生に力を入れており、「日本語指導が必要な帰国生徒および外国人生徒選抜」という特別枠入試で外国にルーツを持つ生徒を受け入れているだけでなく、グローバルスタディという独自科目で帰国渡日生徒や世界の国々、人権問題や国際問題、社会の様々な問題について考えるカリキュラムが設けられています。

就職志向が強く、卒業生のうち大学・短大への進学率は約1割です。

西成高校では、福祉を中心としてつながりを学ぶ「絆系統」、進学を目指して外国語・スポーツ・情報などを学ぶ「探系列」、就職を目指して学ぶ「礎系列」の3系列から、自身の進路に合うものを選択して学ぶことができます。(どの系列の科目も自由に選ぶことが出来ます)

また、「居場所カフェ」という校内カフェがあるという特徴もあります。

就職志向が強く、卒業生のうち大学・短大への進学率は1割未満(推定)です。

岬高校は「通級指導教室」が設置されている府立高校なので、発達障害(LD・ADHD・自閉スペクトラム症)・グレーゾーンでも安心して学べる環境になっています。

「マリンスポーツ」「アクティブIT」「ソーシャルケア」「ワールドトラベラー」の4系列から、自身の進路に合うものを選択して学ぶことができます。(どの系列の科目も自由に選ぶことが出来ます)

就職志向が強く、卒業生のうち大学・短大への進学率は1割未満(推定)です。

成城高校では「数理人文」「生活科学」「商業実務」「ものづくり」「電気情報」の5系列から、自身の進路に合うものを選択して学ぶことができます。(どの系列の科目も自由に選ぶことが出来ます)

元々工業高校だったため、機械加工・溶接・木工・CAD・製図・電子工作・コンピュータ4教室など実習設備が充実しています。

「Classi」というICTシステムでインターネット上で学習することもできます。

就職志向が強く、卒業生のうち大学・短大への進学率は約2割です。

布施北高校では「モノづくり・ビジネス」「教育・福祉系列」「多文化・教養系列」の3系列から、自身の進路に合うものを選択して学ぶことができます。(どの系列の科目も自由に選ぶことが出来ます)

「デュアルシステム」学校と実社会2つの学びを融合した、先進的なキャリア教育を導入していることも特徴の一つです。

デュアルアクティブラーニングルームやものづくり実習室、福祉実習室などの特別教室も充実しています。

就職志向が強く、卒業生のうち大学・短大への進学率は1割未満(推定)です。

和泉総合高校では「ものづくり」「くらしと保育」「ステップアップ」の3系列から、自身の進路に合うものを選択して学ぶことができます。(どの系列の科目も自由に選ぶことが出来ます)

地域連携に力を入れており、和泉市内の小学生対象の「夏休み子ども工作教室」「小学校出前授業」などの取り組みがあります。

和泉市青少年交換学生派遣事業の制度があり、交換留学をすることが可能です。

就職志向が強く、卒業生のうち大学・短大への進学率は1割未満です。

淀川清流高校では「情報・アート」「ビジネス・教養」「環境・健康」「数理・人文」の4系列から、自身の進路に合うものを選択して学ぶことができます。(どの系列の科目も自由に選ぶことが出来ます)

また、淀川清流高校はユネスコスクールに認定されており、JICA(国際協力機構)等の協力を得て外部講師の指導によるグループワークや外国人留学生との交流会等を実施しています。

就職志向が強く、卒業生のうち大学・短大への進学率は約1〜2割です。

2022年入試倍率

学校名 定員 応募者 倍率
大阪府立箕面東高校 210 174 0.83
大阪府立長吉高校 210 207 0.99
大阪府立西成高校 210 189 0.90
大阪府立岬高校 210 107 0.51
大阪府立成城高校 210 207 0.99
大阪府立布施北高校 210 195 0.93
大阪府立和泉総合高校 210 215 1.02
大阪府立淀川清流高校 210 178 0.85

 

↓↓↓お問い合わせはこちらから↓↓↓

発達障害・グレーゾーン・ギフテッドのオンライン個別指導塾「リバランス」