今から2年前

自宅でシャワーを浴びている時に

ふとイメージが降りてきた所から

全ては始まった。








まるで夢を見ているかのように



目をつぶった状態の脳裏に

自然にイメージが湧いて来て


自分の意図や経験とは関係なく

見たこともない景色が広がっていく

不思議な体験。







最初に見たのは

どこか知らないビーチの海で

自分がサーフィンをしている光景。






美しい海岸で波に乗りながら

水面に光がキラキラと反射し


圧倒されるような光と景色の美しさに

吸い込まれるような感覚になり


「ふと」その水面の中に

足を入れてみたくなった。






片足を海の中に入れ

少しずつ重心を海の中に傾けていくと

自分の足の先が海に溶け込む感覚になり


そのまま重心を少しずつ海の中に委ねて

全身が海の中にすうっと入った時


自分の全身が完全に海に溶け込んで

身体と海との境目が感じられなくなり


まるで自分自身が海そのもので

自分が今までいた身体が

抜け殻であるような感覚になる。








暫くの間

自分自身が海そのものである事を

静かに全身で体感していると


「ふと」海である自分の意思で

波を起こせる事に気付いた。




大きな波を起こしたり

小さな波を起こしたり


サーフィンをするのに

ちょど良い大きさの波を起こしたり。






そこで「ふと」

“自分の意思で波を起こしてから

自分の身体に戻ったらその波に乗れるのでは?”

とひらめいて実際にやってみると

 

 

まるで海と身体が一体になったように

タイミング良く乗る事が出来た。







自分で波を起こしながらその波に乗る。

そうやって普通あり得ないような大きな波を

いとも簡単に乗りこなして行く。





そんなイメージが

頭の中で繰り広げられながら「ふと」我に返ると

 

バスルームの中で

 

シャワーを浴びている自分に気がついた。

 







最初に浮かんできた映像はそこまで。




それは自分の意図や経験と関係なく

まるで何かの映像を体験しているかのうように

 

自然と浮かんでくる映像とストーリー。

 

 

 



「ふと」した思い付きで展開したり

映像の先のストーリーが勝手に思い浮かんでくる。



その日以来

「ふと」した時にイメージやストーリーが

 

湧いて来るようになり



不思議な世界に足を踏み入れる事になった。
 

 

 

 

 

(続く)