久しぶりに小説の感想・レビューです。
ヤバ・・・前回からまた1ヵ月半くらい経ってr(ry
・・・でも、もう気にしません。だってこのブログ、別に感想・レビューメインで書いてるわけじゃないですかr(ry
ということで(?)、今回は『ダンタリアンの書架』3巻です。
実は今作、今巻で一端終了のはずだったらしいんですが、人気が出たおかげで続巻の発売が決定したそうです。
今作を気に入ってる僕としては嬉しい限り。
ザ・スニーカー本誌での一挙2本連載の効果もあって、他作品と比較しても早い刊行ペースになっているのはHさんやKさんの新刊を待ってる側から言うと有り難いです。
さて、今回の3巻収録のエピソードは、より多様な構成になってます。
ある少女との出会いから村人達を守ることに・・・と、割とベタなパターンの話と思いきや、意外なオチが待ち受けている『黄昏の書』のエピソードでは、幻書に関する新しい設定が明らかになりましたし、日本では馴染み深い竹取物語(まぁ、かぐや姫ですね)の逸話をモチーフにした『魔術師の娘』のエピソードでは、元ネタの結末を知っている分、どんなオチで締めるのか期待しながら読み進める事ができました。
話の展開上、しんみりとしたオチになるかな・・・とか思ってたんですが、あのオチには吹いた・・・w
また、ヒューイ達の対となる存在である焚書官ハルと、銀の読姫フランの2人がメインの『償いの書』のエピソードも収録されてます。
こっちの方は、今回初めてヒューイ側と焚書官側が出会うエピソードでしたが、まだまだ明かされていない秘密や過去が・・・という感じなので、連載のメインである短編形式とは違った長編という面での面白さも提供してくれそうです。
このエピソードのオチは、焚書官側の視点からだと笑ってしまうんですが、ヒューイ側の視点から見ると微笑ましい・・・
今巻は前巻と比較すると、バットエンドと言うよりオチの部分でちょっと笑ってしまう感じのエピソードが多かった様に思います。
そんな中で、時に切なく、また時には黒い冗談を混ぜたり、ダリアンがちょっとデレるところを見せてくれたりと、連作短編形式であることもあいまって、テンポ良く気軽に読むことができました。
話の面でもキャラの面でも、比較的バランスが取れていて安定感のある作品だと思います。
・・・そういえば、角川スニーカーの作品の中で購入してる作品って今作だけだということに気付いた。
まぁ、それで「だから何?」と聞かれても、「いや、ふと気付いただけ・・・」としか言えませんが・・・
「I ask of thee ・・・・・・ Art thou mankind?」