おはようございます。和田です。
今日は、知識労働の生産性向上(ホワイトカラーの生産性向上)に役立つヒントをお伝えします。
はじめに、P.F.ドラッカー『明日を支配するもの』より一文を引用します。
『先進国における中心的な課題は、もはや単なる肉体労働の生産性の向上ではない。すでにわれわれは、そのための方法を知るにいたっている。これからの中心的な課題は、知識労働の生産性の向上である。』
知識労働の生産性向上は、誰しもが持っている問題でありながら、明確な解決策を見出しずらい課題でもあります。
今回は、仕事に存在する5つのムダを振り返ることで、自分自身の時間の使い方に、どれほどのムダが存在しているかを探しだすきっかけ作りにしてみてください。
知識労働の現場では、主に次の5つのムダが存在すると言われています。
1.探すムダ
2.移動のムダ
3.停滞のムダ
4.仕事そのもののムダ
5.ミスのムダ
それぞれの代表的な要素と改善のポイントを簡単に述べてゆきます。
1.探すムダ
書類、道具、情報、人を探す行動は、自分が思っているよりも多いはずです。探す作業自体は生産性のある仕事ではなく、本来取り組むべき仕事の時間を浪費してしまう傾向があります。探す手間を少しでも省く工夫をしてみてください。定位置管理を行うことで探す手間は削減することが可能になります。
2.移動のムダ
情報や物を得るために移動することやお客様と会うための移動には多くのムダが存在しています。営業職はお客様との面談が大切な仕事ですが訪問回数や一回の訪問で回る客先の調整など、工夫できることは数多くあるはずです。
3.停滞のムダ
これは、仕事の流れの中で、複数の人で作業をする時に発生する可能性の高いムダです。誰かの承認待ちであったり、人が関わって停滞している作業は改善の余地があるはずです。
4.仕事そのもののムダ
仕事そのもののムダが一番見つけるのが難しいかも知れません。シンプルに言えば、その仕事を止めても大丈夫か?を基準に仕事の見直しを掛ける方法が効果的です。過去からの仕事のやり方をそのまま続けている場合、本当にその作業が必要なのかを考えてみると以外にも役に立っていない仕事は多いものです。
5.ミスのムダ
ミスをリカバーするための作業はムダな作業だと認識しやすいのですが、実はミスを発生させないためのチェック作業の強化も生産性の高い仕事ではありません。本来は、ミスの原因をなくすための活動を行い、ミスそのものをなくす活動を行うことが大切です。過剰な検査強化が行われていないか確認してみてください。
簡単ではありますが、知識労働の生産性向上(ホワイトカラーの生産性向上)に役立つヒントをお伝えしました。
仕事に存在するムダや改善できるポイントを見つけて、少しづつ仕事のやり方を工夫することで、知識労働においても生産性は向上するはずです。