それなら奴隷でいいから。*4 | crueleternity

crueleternity

要らないものだけ
此処に吐き捨てる

あたしの世界に
いつか光だけが降り注ぎますように

時間が来た。 
アラームが鳴る。 
そのアラーム音で 




あたしは頭の中に詰め込まれた 




あたしは解離性人格障害、いわゆる多重人格です。 




きっと誰かが出て行った 





声が聞こえる 





彼氏の声が聞こえる 



「なんでにらんでんの?どうしたの?」 







あたしの口から出た言葉が 
あたしの耳にも聞こえる 




『俺が愛しているのは、タバコとリストカットとドラッグだ』 





声が全然違う。 
あたしの声じゃない。 

あたしの口からでた言葉は 
あたしの声じゃなかった。 




そこで引き戻される。 


あたしが愛しているのは 
タバコとセックスと奴隷 




必死で普通につとめようとして 



「ゆうくん」なんて甘えて 
抱きしめてもらって 
キスをしてもらって 





「もう斬るなよ」 




「嫌いになった?」 



「ならないけど」 




「斬ったら嫌いになるって言った」 



「それは斬って欲しくないから」 









あたしが愛しているのは 
タバコとセックスと奴隷 







「今日、何してるの?」 


「今から?」 



「うん」 



「家に帰るよ。夜は出かけるかもしれないけど」 
「なんで?」 







「いや、セックスしたいって言われたのに眠くて出来なかったから」 




「じゃあ今日も迎えにくるね」 






そして、仕事場まで送り、 




焦点の合わない狂った状態で家路についた。 









帰りにウィダーインゼリーを、 
あるだけ買い占めた。 





もう食事なんて必要ない。 
あたしが愛しているのはタバコとセックスと奴隷 
それと温いブラックコーヒー 



狂ってしまえばいいんだ 


もう何も必要ない 




あたしが愛しているのは 
タバコとセックスと奴隷