『永遠。』
村山由佳
(2006.10.13/講談社文庫)
生きることに無器用なひとなのね、
それが私にはいとしかったー。
葉月(はづき)さんは亡くなる前、
娘の弥生(やよい)と幼なじみの僕に話してくれた。
かつて別れた恋人のことを。
弥生はその男の向かいの部屋に住み、
彼の講義を聴きに短大に通った。
「お父さん」と、一度も告げられずに。
卒業式の日、僕は弥生の帰りを待つーー。
小説と映画の出会いによって、
かつてないコラボレーションが実現。
スクリーンでは語られなかった人々の胸のうちを、
こまやかに綴る「もうひとつの物語」。
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(1/25)
映画「卒業」のサイドストーリーだそうです。
全然知らなかった・・・。映画も見たことない。
葉月さんは、本当にステキな女性だと思った。
私の場合、なんにも言わない人だとイライラしちゃうかも・・・。
だけど、葉月さんも真山さんもすごく思慮深い人なんだね。
「言葉にするとこぼれてしまうものがたくさんある」
「想いは永遠なの。」
この二つの台詞は、とても印象的でステキでした。
最後は、すごく気になる終わり方でしたね。
真山さんは弥生が自分の娘だと気づくでしょうね。
ハッピーエンドを期待していたのだけど・・・。
なかなか難しいよね。距離感って。